定盤があって高度な測定器があって正確な治具があったとする。
でもそれは糸と水平器と、いくつかのシャコ万で何とかなったりする。
昔はツーリングマップルを携えて色んなところに行った。
ナビゲーションシステム全盛の時代であっても擦り切れた地図を使っていたのは
ナビが買えないからというのもあるし、ナビが搭載できるクルマじゃないというのもあった。
屋根無いからね・・・・・・・・
それでも道を間違えたりすることなんか無くて、地図を指針に野生の勘と嗅覚で、
きちんと目的地に辿り着けていた。
3年前にJA51を仕上げて乗れるようになってからはナビを使っていたのだけれど、
不思議なことにナビを使うようになってから道を間違えるようになった。
目的地へは着くのだけれど、無駄な遠回りをしてしまう。
例えば高速道路に乗ろうとして、目的地とは逆方向の入り口に突入してしまうとか、
曲がるはずの交差点を過ぎてしまったり、ひとつ手前で曲がってしまったり。
図で示してもらって案内までしてくれてるのに道を間違える。
自分がそういうヤツだっていうことをチョット忘れていた。
どこかを良くしようとして例えば30mmツメたとして、
そうしたらその30mmが全体に影響を及ぼすのに、以前に自分が示した図に囚われて道に迷う。
それも大してマトモじゃない図にだ。
旅を重ねてきた者でも、便利な道具で鈍っていく。
昨日今日歩き始めた者なら、尚更グデグデになる。
かつての道標は、ただの石塊だったり積み石でしかなかった。
絶対に動かないソレを指標に、人は動いていた。
絶対に動かない部分と絶対に動かさないといけない部分
そんなこともわからないのか?
意味のある回り道と無駄な回り道
まったくもどかしい!
という、ナビを買い換えた話。