2019年11月7日木曜日

物作りの裏と表を行き来する。



みなさまごきげんよう。


私はエンジン式のエアーコンプレッサーを愛用していて

これは1981年式のまぁまぁ古いコンプレッサーですが、

サンドブラストおよび重曹ブラストの際にはこのくらいの馬力が必要でして

無くては非常に困るマシーンなのですがエンジンブローしてしまいました(´∀`)

もうエンジンはブローさせないと心に誓ったはずなのですが

まさかコンプレッサーのサイドバルブエンジンでまたもやヤッてしまうとは。。


で、どうやらバルブスプリングが折れたっぽく

元々積んでいた三菱メイキエンジンG500Pは絶版機種で、部品も出るか微妙、、

ってなわけで中古のロビンエンジンを探してきてスワップしました。

物の修理としては、壊れたエンジンを直すべきなんですが、

いかんせんただでさえ時間が無いので作業を止めるわけにもいきませんで

耐久消費財としてお手軽に修理してしまったわけです。

物作りの側面にある割り切りを見たような気がして複雑な気持ちになりますが

壊れたエンジンは欲しい人に譲りましたので、

そちらで直してもらってまた元気に動くのでしょう。


そんなわけでサベージの部品群をどんどんブラストしていきます。

塗装の下地としてはブラストがベストと言われていますが、

何故にというと錆や油分の除去は勿論ですが、塗装の密着性に尽きます。


ブラストした後のワークを放置しておくと猛烈な勢いで錆びていきますが

つまりそれだけ空気に触れる面積が増えているという事ですので

同じ理由で塗料が食い付く面積が増えているわけですね。

所謂「足付け」なわけですが、鉄という硬いものに対して足を付けていくのは

大変ですし不十分な箇所がどうしても出てきてしまいますし


入り組んだ細かい箇所まで錆や塗膜を除去出来て、しっかり足付けも出来る。

そりゃ素晴らしいでしょうってな事です。

ネックは設備で、今でこそプライベーターにもブラストキャビネットが普及していますが

フレームなどの大物はキャビネットに入りませんし

野吹きするにとしてもメディアを大量に消費してしまいます。

私も以前は外注に出していたのですが、輸送コストが上がってしまって

採算が取れなくなってしまいましたので自分のとこでやってるワケです。

まぁ早い話がカネが無ぇんですw

ブラストに使ってるマシンなんてポンコツのエンジンコンプレッサーと

消化器を改造した自作のサンドブラスターですから(´∀`)

ちなみに今から20年ほど前、カフェレーサーに乗っていた時の私のハンドルネームは

その名も『カネネーサー』で

みなさんからは「カネやん」とか「ネーサー」と呼ばれていました。

うわー懐かしい(´∀`)


で、ブラストをあてるとすぐさま錆びてくるので急いで脱脂してプライマーを塗ります。

このブラストから塗装までの時間は当然短い方が良く

外注をやめたのはここでの時短もひとつの理由です。


正直、私の1号機はここまでやってません。

メーカーも同じく、特にフレームまわりはプライマーはおろかサフすら入れず

パウダーコートなりペイントなりが施されているのがザラです。

まぁ最近のカラフルなトラスフレームとかそういうのは別だと思いますが。

実際のところ、それでも10年やそこらはどうという事ありませんし

オートバイのモデルサイクルを考えても妥当で、メーカーが悪いわけではありません。


それでも車齢30年も超えてくるとミミズが走ったような錆が出てきたり

塗装が浮き上がって下地は腐食していたりと、相応にヤレてきます。

さらに車齢が進むとフレームを交換しなければならないくらいに腐食が進みます。

手入れにもよりますけれどね。

で、私が改造しているフレームは唯一無二ですので、後に交換なんてできないわけで

私は生きる為にバイクを作っていますが

残す、という事も重要なファクターで

折角生きた証を残そうとしているのにそれが短命ではダメだというのが本音です。

勿論、それがオーナー様にとっても同じ事だと信じてやまないわけで

だから出来ることはやっておきたいし、そういう仕事をしたいんですよね。

我儘なんですけどね。


そんなワケでフレームや小物類の下処理が終わりましたので

フレームは少しパテワークを

スイングアームも錆の痘痕なんかがあるので修正していき

横浜を目指したいと思います。


さらば。





2019年11月5日火曜日

同時多発トラブル。



みなさまごきげんようm(_ _)m

さて、アイドリングが安定せず、走り出したらバックファイヤー連発で加速できない

高速域は全く吹けず全域でギクシャクという状態のストローカーショベル。

オーナー様からの情報は

ダイナS、コイル、レギュレーター、ステーターコイルは交換

ヘッドはオーバーホール済みでキャブは別なものを数種類試したとの事でした。

実際にエンジンをかけてみると、黒煙を吹きながらのアイドリングは

バタッバタッバタッといった具合で、2次エアーの吸い込みを直して

ハーネスを引き直すという作業を経てもアイドリングは今ひとつ落ち着かず。

調子の良い時と悪い時がある事からして点火系が怪しすぎますね。

ダイナSは交換済みという事ですが、

トラブルシューティングの場合交換した部品も疑わねばなりません。

と、言うのも持ち込んで頂いて最初にタイマーカバーを開けて確認したのですが

気になったのがピックアップローターのガタでした。


本来、ピックアップローターは前後方向には自由に動きますが

上の動画のようにこの車両のローターは全方向にガタガタでして。


正常なローターですと↑このようにガタは一方向だけで

上下左右に大きく振れる事はありません。

高額な部品ですが、この場合は部品そのものを交換するしかありません。

私としては安く修理して差し上げたいという気持ちは勿論あるのですが

安くしようとして納期が長くなってしまったり

結局後で不具合が出たりという事もありますので

それよりもきちんと走れる喜びを得て頂くべく

ダイナSを再度交換しました。


点火系が安定したら次は燃料系ですが

カスタムテックのスロットルホルダーに対して使用されているインナースリーブの

巻き取り部分が太すぎてスロットルホルダーに干渉して

アクセルがきちんと戻らないのと、ケーブルがパツパツで遊びが無いので

スリーブを交換してケーブルも張り直しまして

バタフライの動きをスムーズにしてからジェッティングに進みます。

サンダージェットが装着されていますのでメインは絞っていき

逆にインターミディエイトは上げてやり

加速ポンプとミクスチャーを調整してあげましたらば元気を取り戻しました。

キャブのボアの前にキャブカバーのステーが壁を作っているのは問題で

走れる事は走れますが、これでは折角のストローカーにサンダージェットも

存分に活かせない事は確かです。

それは微々たる効率の低下かもしれませんが、そこの所が面白味でもありますので

勿論オーナー様にもきちんとお伝えしています。

これからオーナー様の手でセッティングを煮詰めていって育て上げてもらえれば

より一層気持ちの良いフィールが得られるかと思います(´∀`)

最終セットはオーナーにしか出せない、オーナーだけの愉しみでもありますから。

結局、今回の不具合は

2次エアー
点火タイミング
キャブセッティング
操作系

これらが複合して起こったトラブルでした。

特に、交換したはずの部品がダメになっていたという箇所がいくつかあり

そのせいで問題が難しくなってしまっていたという感じです。

昔、オールドタイマー誌に『修理は推理だ』という連載がありましたが

まさにその通りで

こういう時は第三者に診てもらうのが案外近道かもしれませんね。

ちなみに

インスタグラムにアイドリング状態のビフォーアフターをアップしておりますので

お暇でしたらご覧ください(´∀`)


そんなわけでごきげんよろ。





2019年11月2日土曜日

ハーネス引き直し。



みなさまごきげんよう。


さて本日のお題はハーネスの引き直しです。

ショートしてハーネスが燃えた事もあるという車両ですが

点火系含めて不安な箇所があるのでハーネスを全て引き直して

調子を取り戻す為の下地を作っていきます。


チョッパーの場合配線がシンプルなので、

ハーネスを引くだけなら早い話が誰にでも出来るレベルです。

要は始動に必要なイグニッション関係

走行に必要な灯火類と、充電系の、電気が必要な箇所を電気的に繋げればOKなのですが

その中で適材適所な配線の選択やレイアウト、安全対策を如何に施すかが

ハーネス製作の見せ所となります。

誰かが見るような事は無い箇所ですし、費用もかかりますが

配線がキチンとした車両は何よりオーナーが気持ち良いものです。


キックオンリーの車両なので、スターターリレーの系統が必要無いですから

サーキットブレーカーは3個設置する事とします。

社外のオイルタンクでスペースが無いのでステーを製作して


サーキットブレーカーを設置。

1つはメイン電源で残る2つがそれぞれイグニッションとアクセサリーですね。

このように系統分けしておく事で、トラブルシューティングがしやすくなると共に

トラブルが出た際にも何とか自走で帰れるように応急処置できたりしますので

バッ直で30Aのブレーカー1個みたいなハーネスデザインより数段信頼性が向上します。


ハーネスは適度な遊びが必要ですが、

長さの設定は実際に部品や配線を組んでは戻しを繰り返して

ルーティングと最終的な長さを決定していき、どのハーネスを纏めるのか

どこで分岐するのかを綿密に設計していきます。

長さと纏める系統が決まったら被覆を施して端子を取り付けていきまして。

ハーレーで多用される丸端子と、一般的なギボシ端子は

トラブル防止の為にかしめた後に半田を流してすっぽ抜けを防止し

端部を収縮チューブで絶縁するという作業を徹底します。

今回はウインカーリレーも超小型のICリレーを採用してシンプル化しております。


バッテリープラス端子もビニールテープなどではなく、キチンと絶縁カバーです。

ブレーカーがこの位置だと端子を外す際に工具なんかがフレームに接触して

ショートする可能性もありますが

そもそも電装系を弄るのにバッテリーの端子も外さねぇのかよって話です。

ちなみにブレーカーのターミナル部分は絶縁の為のキャップを装着してあるので

走行中にシートに触れてショートみたいな事はありません。


元のハーネスはフレームメインチューブを這わせてありましたが

ネック周りをスッキリさせる為に全て車体底部を這わせるように取り回し

ハンドルストッパーで配線を挟んでショートするトラブルも回避しつつ

見た目もスッキリな仕様としました(´∀`)

私個人の考え方としては、錆止めと配線にはきっちりコストをかけておいた方が

長い目で見て安心という事もあり

このようなご依頼が時々ある事を嬉しく思う次第です。

とは言え、不調の改善にはまだやる事がありますので

そちらを進めていきたいと思います。


ではさらば!






2019年10月28日月曜日

ハバチとマニホールドOリング。



みなさまごきげんよう。


いつの間にやら1号機が出来て5年も経っちゃっていて時の流れの驚きですが

スパーダで遊んだりしつつも、やっぱり1号機は別格で、

やっぱりコイツだよなって感じです。

で、いつも背景に写り込んでいる松の木ですが

これは五葉松といってまぁ庭木としては定番っちゃ定番の木です。

今年は手入れをサボって切り戻しをしなかったのですが


どういうワケかこれが急激に枯れはじめまして。

病気にでもなったのか悪い虫が付いたのかって事でよくよく観察しましたらば


松の葉のような芋虫が超大量に発生していて

これはマツノミドリハバチというブンブンうるさい虫の幼虫らしく

運悪く私の五葉松はコイツらに狙われてしまったようです。


このままでは枯死してしまうって事で、庭木に使える殺虫剤を調べまして

1000倍に希釈せよとの事ですが目分量で薄めてスプレーしまくり

忌々しいハバチどもは殲滅できました(´∀`)

がしかし、激しく枯れてしまったので、復活できるかは生命力頼みです。

それにしてもこもハバチの侵略ですが、

今後の餌の供給を考えれば、枯れてしまわない程度でやめておけば良いと思うのですが

突然やってきて今さえ良ければ良いというノリで枯れ果てるまで食い荒らすその様は

まるで地球における人間の姿を見ているようで考えさせられます。


去年は猿に食い荒らされた柿の木は今年は無事なので

ハバチの如く食い散らかしてやろうと思いましたがとても食いきれません(´∀`)

ので、欲しい方は無料で差し上げますので好き勝手に収穫してくださいまし。

因みに今年は松の切り戻しはサボりましたが山の手入れはきちんと行なっており

3年目にして初めて、ここの斜面は石垣だった事がわかりました。

と言うほどに草ボーボーだったワケで、

やっぱり継続して手を入れ続けなければならないのは何事も同じですね。


継続して手を入れ続けなければならないといえばオートバイもですが

こちらは不調のショベルで、前期のOリングタイプのマニホールドで

Oリングは最近交換されたらしいのですが2次エアーを吸っているので分解。

するとご覧のようにブッツリと切れていました。


マニホールドの中も吸気ポートも液体ガスケットがハミでてベトベトですが

Oリングの破断箇所がクランプの継ぎ目と合致しているのが興味深いですね。


マニホールドもクランプも、吸気ポートも綺麗に清掃しまして。

因みにマニホールドシール交換でこの清掃作業が加わると作業時間が倍になります。

ので、私は液体ガスケットやシーラーを使わず組むようにしています。


吸気経路をスッキリ綺麗にして組み戻しまして様子を見てみます。

この部分には色々な対策パーツもありますが、

普通にOリングにシリコングリスを塗って丁寧に組み付けてみました。

先のOリングの破断箇所を見るに、原因としてはクランプの締め込み過ぎや

シーラーでOリングを接着してしまった事があるように思います。

何れも2次エアーの吸い込みを嫌っての事なのですが

ゴムという柔軟性を持った物を固定して締め上げる事で

ストレスになったのではないかと思われます。

あくまで憶測ですが、ここのOリングは如何に無理なく組むかがポイントかと思います。

まぁこれで2次エアー吸うようなら潔く別の手法をとりましょうってな所ですが

他にも不調を抱えている車両なので、次いでそちらを直していく事とします。

横浜まであと一ヶ月強

サベージの方もどんどん進めていっておりますよ🎶

それでは皆様ごきげんよう!







2019年10月23日水曜日

AVANTE。



みなさまごきげんよう。

先日私の長男が6歳の誕生日を迎えまして

あんまり戦隊ものだとかヒーローものだとか、そういうのには興味がなく

と、いうよりウチにはテレビが無いので興味の持ちようもないのですが

ついにミニ四駆に興味を持ったようで猛烈に欲しがりまして


まだちょっと早いとわかりつつも、親が馬鹿なので嬉しがって与えてしまいまして

流石に6歳児にはまだ組み立て難しいので馬鹿親が組み立てる事となり

私は実に30数年ぶりにミニ四駆を組み立てました(´∀`)


そして真面目に塗装をして最新型のシャシーを丁寧に組んでいくと

軽く1時間近くかかってしまってビビりました。

ちなみに初めてミニ四駆を与えられた7歳当時の私は

ニッパーなど持っていないので爪切りでパーツをランナーから外し

その不細工なバリは爪切りに付属しているヤスリで削り落とし

ペイントすべき箇所は油性マジックのインキを何度も塗り重ね

とにかくその辺にある物を使ってミニ四駆を組み立てていて

ミニ四駆にドハマりしてからも

猛烈にプラスティックのボディを薄く削ったり

彫刻刀でタイヤをグルービングしたりモーターの線を巻き直したり

単5電池を4本ブチ込もうとしたりと

それはもう破茶滅茶だった事を思い出しました。

そして全財産をミニ四駆に注ぎ込むので

私のお小遣いは小2にして完全カットという措置がとられ

それ以降、欲しいものは働いて自分で買うという生活となり

駄菓子はご友人に恵んでもらった10円とかで当たり付きのやつを買って

ガンガン当たりを出して数を稼いだり

金券が入っているチョコで資産を増やしたり

また、金券目当てで買われて余ったチョコを皆様から頂いたりと

それはそれはサバイバルな小学生生活を送っていて

早い話がミニ四駆で人生が狂ったと言っても過言では無いほどです(´∀`)


そもそも私がレーサーミニ四駆にハマる前は

父親が組み立てたコミカルミニ四駆のジムニー1000やワイルドウィリス

ブルメタに塗られたウニモグ等が有るにはあったのですが

(私の父親は異様にブルメタが好きで、ブルメタのジープJ56にも乗っていました)



ある日鉄工所から帰ってきた父親がズイと手渡してきたのが

ブルーのボディが眩しいこのアバンテJr.でした。

この写真は30周年記念の再販バージョンですが

とにかく箱絵が強烈にカッコよくて、私はアバンテにぞっこんイカれてしまいました。

以後、何台もミニ四駆を買っては改造して買っては壊しましたが

この箱絵を見る度にあの1988年の衝撃と

とんでもない宝物を手にしたような質感のある思い出は忘れる事ができません。

こういう質感を伴う思い出は私の中には結構沢山あって

食い入るように見ていた雑誌の紙の匂いだったり、部品や服を選んでいる時の

貪るような猛烈な欲望だったり、初めての土地の期待に溢れる空気感だったりと

記憶の形態は様々です。

共通しているのは2度として味わう事が出来ないという事でしょうか。

今思い出しても同じような気持ちになれるのかどうか不安でもあるのですが

どこか、後で思い出した時にこういう質感のある思い出を追い求めている面もあって

それは後にならないとわからない事なのですが

きっとそうなると信じて今を生きて生きたいと思います。


みなさんも、きっとそういう質感のある思い出をお持ちかと思いますが

これって本当に幸せな事ですよね。






2019年10月20日日曜日

マイナートラブル。



みなさまごきげんよう。

オートバイ改造業務と並行して

と言うか土日祝関係なく常に作業依頼があるのが郵政保守のお仕事でして。


一番多いのがパンクで、どこまででも配達に出る郵政車両ですから

私もどこまででも助けに行かねばならず

パンクしたらすぐに停車と言う訳にもいかないので

安全な場所まで移動してレスキューを待ってもらう訳です。

よってチューブはボロボロになって最悪このように切れてしまったりします。

カブは昔からパンクしやすいので

一時期はタフアップチューブも採用されていましたが

アレは重いうえに破れるとタイヤ内がエラい事になりますし

パンクの頻度を考えればチューブレスがベストなんじゃないかと思いますね。

因みに、郵政車両のパンクの原因で最も多いのが空気圧の低下で

チューブのサイドをリムで潰してちゃってパンクするパターンだったりします。

これは一般ユーザーにも起こりうる事ですので

最低限、月一回はタイヤエア圧のチェックをしてください。

ガソリンスタンドに設置してあるエアタンクに接続されている棒状のエアゲージは

バイクの場合接続が斜めになりバルブのムシを潰してしまったりするので

猛烈に要注意です。


こちらは何だかバイクがガソリン臭いというご依頼のJA10で

この車種は燃料ポンプに不具合が多く、タンクが錆びてストレーナーが詰まったり

ポンプが破損する事例が発生していますが。

この車両も以前リコールでポンプまわりをいじったという事で、

取り付け方が間違っているカバーを外して確認しましたら。

白いはずのポンプが真っ赤でつまりガソリン色に染まっていて

早い話が燃料漏れです。

ポンプと燃料配管はクイックカプラーで接続されており

脱着には少々コツが要りますが

このカプラーのリテーナが逆さまに組まれているのが原因でした。


きちんと接続して以降の漏れが確認しやすいように綺麗にしておいて作業完了ですが

インジェクション車ですから燃圧も高いですし

車両火災にも繋がりかねないので恐ろしいですね。

時代とともにスーパーカブも色々と変わっていっていますが

この年代になってくると上記のような事もあってサービスマニュアルは必須ですので

ご自身でいじられるカブオーナーの皆様にはマニュアルの入手をお勧めします。


こちらは最新型の、つまり現行のJA43、つまりJA44/45にあたる車両ですが

テールランプがウェッジバルブに変更されています。

が、バルブ交換の際にこのソケット部分を割ってしまうケースが多いようで

高い確率でソケットを交換しています。

バルブをLEDに交換したりする際には、優しく真っ直ぐ引き抜いてあげてください。

少々固いのですが、無理のこじると簡単に割れてしまい

このソケットを交換するにはリアタイヤを外してテールランプユニットを分解

という作業を、狭い空間で行わねばならず結構な手間です。

あと、このウェッジバルブ使用のテールランプは接触不良も多く

運行前点検はしっかり行っておいた方が身の為だとも思います(´∀`)

最近私の身の回りでも新型カブを買われている方が多く

実際トルクもあってよく走る良いバイクなので当然なのですが

まぁ何かしら参考になりましたら幸いです。


ではさらば!





2019年10月17日木曜日

塗装とスイングアーム作り直し。



みなさまごきげんよう。


防錆プライマー、パテ打ち、サフェーサー塗装からサフ研ぎを終えまして

ベースの黒を塗っていきます。


黒を塗り終えましたら、その黒も研いでいきまして。

何故そうするかと言いますと足付けとガン肌を消す為です。


#800で肌を均して#1000、#1500と研ぎ上げていきまして。

各工程で研ぎを入れる事で、全ての塗膜が均一になりますので

後々の研磨で下の塗膜のガン肌なんかが露出するトラブルを防ぎたい狙いですが

2Kであればこの工程は必要なく

尚且つ一般的な塗装でも今時中研ぎはあんまり入れないと思います。

要は私がヘタッピだという事ですが。

この後柄を入れて頂くのに少しでも楽にという思いもあります。


研ぎ終えたらクリアを吹いていきます。

こちらは仕上げという訳ではなく表面保護の為で

柄を入れていく際に黒に直接ではなくクリア層に入れていく事で

やり直しラインの変更をやり易くする為であります。


発送時の傷からも保護できますしね。


それにしても塗装は本当に難しくて

やればやるほどに経験値と技術不足を痛感します。


20年くらい前だったと思うのですが、素晴らしい塗装を指して

「小石を投げれば波紋が広がるのではないかと思わせるほど

穏やかで落ち着いた水面のような表面」

という表現を何かで読んだ事があって

そんな表面を作れたらなと思ったものです。

もちろんガン肌も表現のうちですし、塗る対象にもよるのですが

まだまだそういう域には達しませんね(´∀`)


塗り終わったらガンのメンテナンス。

通常であれば洗浄用のラッカーシンナーで内部経路なんかをザザッと洗うところですが

数回に一回は全バラして完全に清掃しておきます。

塗料カップも剥離剤まで使って完全に綺麗にしておきました(´∀`)

バイクもそうですが、道具も大切にしておかないと裏切られちゃいますからね。

ま、その場合先に裏切ったのはこちら側って事でおあいこなんですが。


そしてナロー化したスイングアームを思うところあって作り直します。

スイングアームの幅を詰めるという事は、アクスルシャフトの長さも変わりますが

アクスルシャフトをワンオフするにはコストがかかります。

そこでこのサベージの場合はSRのアクスルシャフトが流用できるようにしてあり

部品の入手にも困らない設定なのですが


ちょっと思い切りよく詰め過ぎたせいで、アクスルナットを締めた際に

シャフト先端がちょっと余りまして。

スペーサーなんかで辻褄を合わせても良いのですが

部品点数も少なくしたいという事で、スイングアーム幅を3㎜広げました(´∀`)

これでアクスルシャフトの長さがピッタリ合って

個人的にはスッキリしました。

最初からそうしとけって話ですが(´∀`)



色々醜態を晒しつつさらばである。





2019年10月8日火曜日

ついでに。



みなさまごきげんよう。


毎度毎度いつもの作業で製作した外装に防錆プライマーを吹いてパテ打ちでありまして。


サフェーサーを吹いて下地を均一にしていきます。

基本的にプライマーサフェーサーは防錆剤を含んだものもありますが

主たる目的は素地の均一化で

小さな巣穴を埋めたり吸い込みの違う地肌(防錆プライマー部分とパテ部分)を

全体的に同じ状態に持っていく事です。

よって防錆とは別軸で考えておくのが良いです。

餅は餅や、防錆は防錆剤という事です。


ここまで来て塗装作業の6分くらいで

防錆に関しての気遣いがこの段階でだいぶ楽になってきます。


段取り8分のまだ6というところですが

ここからサフで埋めた巣穴や

微妙な面の歪みをサフ研ぎにて磨き上げると共に修正し

研ぎ落としきれない凹は拾いパテで埋めていきます。


塗装に関して、コストつまり手間を省けるとすればこの部分で

防錆プライマーを省き

サフ入れを最小限におさえ

塗料と研ぎの労力を省いてあげれば工程は半分くらいになります。


「ササッと塗っといて〜」的なご依頼の場合は

そういうこ事をしないとササッと終わるわけなく

それでもそれなりに手間はかかりますので

どうせ手を入れるならしっかりしておいたほうが断然良く

塗ってしまえばわからないのは当然ですが

私は魂を売った代金を皆様に還元して喜んで頂くよりは

喜んでいただける仕事を提供することで喜んで頂く事に重きを置いておりますので

早い話が手を抜く気は全くありません(´∀`)

未熟者ながら。


話は逸れますが、今回サイドスタンドを猫の足にして欲しいというご依頼でして

以前も猫足を作りましたが

今回はもう少し踏み込んでというか

バチッと作ってみたいと思いました。

そもそも猫の足を凝視した事など無いので、ネットで猫の足の写真を見ましたが

中々サイドスタンドに落とし込める要素が見えて来ず


ふと思い至って猫の左手のレントゲン写真を探しまして。

その骨格を写し取ってから、骨格に対して溶接で肉を盛っていくという

まるで彫塑のような作業になりました。

これはとあるシルバー職人さんがもの凄く躍動感のある動物を銀で作られていて

何故そうなるかと言うと、表面的な形状でなく骨格や筋肉を勉強し

そこをベースに形づくっていくと言う事を聞いたのを思い出した事によります。


とはいえ、オートバイの機能部品でありますからある程度はデフォルメ

というかリアルな造形が難しいというのもありますが(´∀`)

ちなみに、この猫の手を作る為に適した形状のサイドスタンドを使用しているので

溶接肉盛りは最小限かつ、削り落とす分と相殺する形で

重量増をおさえております。

重くなりすぎると走行中に下がってきてしまい地面と接触しますので。


可能であれば爪もつけて欲しいと言う事で、可能なので爪もつけました(´∀`)

本来、猫の爪はもっと細く鋭いのですが

ここは敢えて太めで獰猛な感じにしてみました。


中々、、、鉄で作るのは難しいっす(´∀`)

メッキをかけてスミを入れてシルバーっぽく仕上げようと思います。


そしてタンクの方は塗装に入る前に更なる手直しを。

フラッシュマウント化されたブラケットが底面にあることから

そこに目がいってしまいタンクの縁がせり上がって見えてしまうので

意図的に少しだけ垂らすことで視覚的なバランスを取る事にしました。


そして再度サフ入れをしまして

ようやくサフ研ぎに突入です。


それと同時進行でラッカー塗装されて樹脂表面も劣化した

アチェルビスのブリッツライトカウルもリペアしています。

樹脂製品は新品があればそれがベストなのですが

新品がもう無い以上は修理して使うほかありません。

ちなみに修理して使うという方向性はその物の価格にもよりますが

多くの場合新品と同等かそれ以上のコストがかかります。

そこまでするからこそ、「残す」という言葉が重みを帯びてくるように思いますね。

もちろん、コスト面から修理を見送る事も多々あるのですが

まぁコレは自分の部品ですしね(´∀`)

このように別なものをタイミング合わせて同時進行で塗る手法は

ガンの清掃なんかの面では少しは手間が省けます。

が、関連する作業だから「ついでに」と思われてしまいがちですが

「ついでに」というのは本来

何かをする機会を利用して、「直接には関係ない事」を行うという意味の言葉で

つまり本来であれば必要のない手間や時間が余計にかかります。

ついつい気軽に使ってしまう言葉ですが

発する側と受け取る側の解釈が一致していない場合や関連度が低い場合は

どちらかが気分の悪い思いをしてしまったりするので要注意です。

こと仕事に関しては「ついでに」ではなく「追加で」とする方が

お互い要らぬトラブルやストレスを回避できてモアベターだと思います。

話が脱線してきているので本日はこの辺でごきげんよう!