2021年11月7日日曜日

お車検②(構造変更検査)


みなさまごきげんよう( ´∀`)

さて、XLH883車検に向けて色々と作業を進めまして。


まず絶対に車検に通らないのはこの動いていないメーターで

やはりエンジンハンガーへの電気式メーターの取り付けはハイリスクです。

オーナー様に色々伺ったところ、どうもメーター本体の故障っぽいので

メーターは正確なものに交換、常設する方向で進めていきます。


このテープでぐるぐる巻きの部分がメーター関係の配線のようで

解析を進めていきますが電源関係は全て直近のイグニッションスイッチから

ヒューズやブレーカーを経由せずに直に配線されていまして。

恐らくは車検時に別なメーターに取り替える為に

この盲腸のような配線の塊があるようです。


メーターは48mm径のアジャスタブルタイプをクランプでフォークに固定。

色は黒いアルミパーツが付いている車両なのでソレに合わせまして。

最近ウチでは一番よくやるマウント方式です。

メーター自体はコストとの兼ね合い

マウント方式についてはコストとリスクの兼ね合いがありまして

1号機はちょっと高価だけどシンプルな文字盤のVELONAを

リスク覚悟のエンジンハンガーマウントでしかもエンジンベタ寄せマウントですが

やっぱりエンジン熱でレンズ内が結露しますし

ぶっ壊れてまた同じメーターを買ってまたぶっ壊れる可能性も高く

それは自分が背負っても良いリスクであって

自分が相手に背負わせるべきリスクではないので

その辺はきちんと切り分けて考えるようにしています。


視認性の面もありますしね。

エンジンハンガーマウントの48mmメーターって走行中殆ど見れませんので。

まぁ私はメーターをあんまり見ないので問題ないですが

エンジンハンガーマウントのメーターを凝視すると結構危険なんすよ。

オートバイって目線の方向に舵を切りますから。


エンジンハンガーまわりはかなりスッキリしまして。

CEVのスイッチを上手くマウントしてあるのがよく見えて良いですね( ´ ▽ ` )


配線はイグニッションスイッチから直に接続するのをやめて

きちんと15Aのヒューズを経由した電源系統で作り直しまして

電源線は太く、信号線は細く作っていき


こちらも無くては車検には絶対通らないフロントブレーキランプのスイッチも増設して


ネックに向かう9本の配線をなるべく細く仕上げてあげますれば

車検に対応しつつシンプルな増設ハーネスが完成。

ホーン用の電源取り出しも予め用意しておきまして

この線を上手く使えば後付けヒューズ無しで他のアクセサリーを追加できる仕様に。

ここのところメーターとかハーネスの話題が多いですが

こういった箇所の処理はトラブル時の対応や

確実な動作において本当に重要ですので

軽視せずにきっちり考えてもらいたいんです。


ヘッドライトは4.5インチのベーツタイプでバルブはPH7という仕様でしたが

当然暗くて見辛いのと

車両をパッと見た時の印象から

5.75インチでH4バルブ仕様に変更。

このサイズは明るくて車検も問題なくパスできるうえに

ノーマルフォークのスパンに丁度良いサイズです。

そうこうしている間に数回訂正を強いられた構造変更検査の書類が

無事決裁おりまして

レッツ構造変更検査です( ´∀`)

んがしかし、スピードメーターがパルスを拾わなくなるというトラブルが発生しまして


車速センサーには鉄粉がウニのように積層。

スポーツスターにおいてこのセンサーへの鉄粉の付着が悪さをするのは有名ですので

清掃して確認するとパルスは出てる。

でも車体に取り付けるとパルスは出ないという事態に陥りまして


どうもリーチの短いセンサーを取り付けてあったのがよろしくなかったようで

検出部との距離が標準より遠い事からセンサーが劣化して能力が低下してくると

検出部との距離が足らずにセンシングできなくなるようで

やっぱり設計に応じたデバイスを使用するというのは大事な事ですね。

ひとまずは無事にベルトからチェーンへの構造変更検査は無事に終了して

実際に公道を走らせてのチェックを行いますが

走っているいるとカランカランと金属音が、、、、

車速には比例しますがクラッチや回転数とは関連していない様子なので

ミッションやエンジンとは無関係の回転部分んk異音。

オーナー様に伺ったところ以前は気にならなかったとの事で

そうなってくるとお預かりしてから手を入れた部分が怪しく


検証した結果、ココに問題がありました。

パッと見普通なのは正解なのですが

このブレーキラインを固定するボルトに

菊ワッシャーが入っているにも関わらずSワッシャーが入っていまして

当然、必要が無いのでSワッシャーを省いて組んだワケですが


このボルトの先がチェーンと干渉していまして。

なるほどあのSワッシャーはボルトの突き出しを無くす為のスペーサーだったわけですね。


元通りに組んだら異音は解消されました。

4速や5速初期のチェーンドライブが標準の車両にばかり接していると忘れがちですが

そう言えばベルトドライブモデルはこのカバー内のクリアランスがタイトなんですよね。

実際、カバーを削らないとチェーンが干渉する部分がありますし。

これは標準では無いから要らないだろうと判断したものが実は必要なものだった。

そう改造車なんですよね。

やってある事には理由がある。

それはマニュアルには載ってない。

そういうコトをちゃんと読み取れなきゃいけなかった。

いやはや勉強になりました。


私がアホなせいでケチがつきましたが、ようやっと気持ちよく走れるようになりまして

エンジンは静かだし非常に調子が良いオートバイである事が確認できました。

こういった1人のオーナーが長く所有されている車両って基本的に調子の良い個体が多く

幾人もオーナーが変わっている車両は微妙に調子が悪い事が多いです。

次の課題はブレーキパッド交換とタイヤ交換といったところですかね。


そして何よりこの車両は前後ともサンダンスのトラックテックが入っていて

アシが非常に良いんですね。

このアシが良いっていうのはアドバンテージが高いです。

アシが良いとタイヤをめいっぱい使える。

峠とかで端まで使うって意味じゃないですよ。

タイヤが劣化したり摩耗したりという止められないネガを補ってくれるという意味です。

逆に私の1号機なんかはタイヤへの依存度がすんごく高い作りなんですね。

この辺のアプローチの仕方は車両や乗り手によってマチマチなので

ナニが正解ってワケではないのですが

車両が激変する項目ですので、改造に飽きてする事無くなってきたら

ちょろっと考えてみると面白いですよ( ´∀`)


やっぱりスポーツは良いバイクだなぁ( ´∀`)


GOOD TIME

原産国とか車種とか排気量とか値段とか改造してるとかしてないとか

そんコトは関係なく

何に乗っても乗る時は問答無用でGOOD TIME。

やっぱコレだよね( ´∀`)