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2024年7月17日水曜日

誰が誰に言ってるかってのが大事だよな。

みなさまごきげんよう。

いやぁ暑い。

作業場の気温が40℃超えは当たり前な季節になってきました。

空冷でも油冷でも水冷でもない私はもう完全にオーバーヒート状態っす。


さて、本日は08FXSTCさん。

TC96ですね。旧車が多いウチでは2台目じゃないかな。

ノーメンテ車両をご友人から購入されまして

とりあえず乗れるように点検整備のご依頼。

車検が今年の9月なので

細かい修理は走らせてみてからメニュー決めましょうとなりました。

走行距離も6万キロですのでね。


まず見た目も大事なので微妙な位置に取り付けられているアンテナ一体型のETCを
 

可能な限り邪魔にならない位置に移動。

こういう取り付け方を見ても、色々と無頓着な前オーナーだったのではないかと。

中古車って面白いもので

パッと見て前オーナーが大切にしていたかがわかっちゃうんですよね。

数多くのポンコツを自分で買っている私が言うのもナンですがw


もはや定番の死んだ魚の目ヘッドライト。


綺麗にしておくっと。

さっき記述したオーナーが大切にしているかどうかと同じく

こういうところを見ると車検なんかに携わってきた人のスタンスもわかります。

そりゃヘッドライトの中を掃除するとか非常にめんどくさいですが

綺麗にすればお互い気持ち良いわけで

車検に通すだけが車検じゃないと私は思うんですね。

で、全体の雰囲気からして機関系もかなり怪しそうな雰囲気。

ストローク過大で全然効かないブレーキを見てみますが


泥水やん。

この年式はDOT4指定ですが、、

この色は前回車検で交換していないというレベルではなく

異常なほどのエアの噛み具合からして、数年レベルで交換されていませんね。

ローターは安物クローム、パッドは効かない安物パッドという構成も良くは無いですね。


フロントはちょこちょこ交換されてたかな?

マスターはじめアルミパーツの腐食が酷い。

鉄部もかなりの錆で、ちょっと可哀想なコンディションです。


タイヤは10年モノのコマンダー2でしたので当然交換。


定番のコマンダー3クルーザーに。

それにしてもリアのタイヤ幅は200で

アルコア製のホイールは6インチ幅。

ふた昔前なら超ワイドタイヤですね。


一先ずこれで走れるようになったのでロードテスト。

TC96をきちんと走らせるのは初めてだと思いますが

さすがに1580ccもあるのでものすごいトルクです。

ギアだって6段もある。

車体の特性としては「これハーレー?」って思うくらい倒し込みが軽い。

回頭性が良いわけではないんだけど、

スッと寝てリアのラジアルを自重で潰しながらコーナリングしていく。

バンク角も深くてタイヤサイドを少し残してステップ接地。

危ないゾーンまで入らないようになってます。

そして立ち上がりは猛烈トルクでトラクションモンスターと化すので

結構なペースでワインディングを流せます。

なるほどリアタイヤのラジアル化はかなり恩恵があるなと。


ただ、この猛烈なトルクと多段ギアはビギナーライダーだと持て余すでしょう。

尚且つ、バンクしている時間が長いので

コーナーの曲率とかブレーキングポイントが読めていないと

オーバーランしたり立ち上がりでモタついたり

あるいはコーナリング中に何かしら修正したりせねばならないので

怖い思いをする事になるかな。


恐らく、ハーレーは遅いとかボロクソに言われたりするのは

そういうシーンを見ての事だと思うんですが

そういう事言う人はライダーの腕ではなくバイクを見てモノを言っているワケです。

車種指定で速いや遅いや語ってるっておかしすぎやしませんかね?

そういう視点の人はそもそも「速さ」ってのが全然わかってねーと思いますよ。

その見方でいけば殆どのバイクが遅い認定じゃないですかね。

まぁどうでもイイですが

誰が言ってるか

誰に言ってるか

ちゃんと考えれば

殆どの事が結構な勢いで低いレベルでの話だと思いますので

いちいち気にする必要はないんじゃないかなって思います。

話はそれましたが、FXSTCさんは一旦この状態で乗ってもらって追加メンテとします。


で、こちらも高年式用パーツ。

HD純正のプレミアムライドエマルジョンリアショックロープロファイル(長い

11インチなので、リーズナブルにリアの車高下げるなら現状コレが良いかと。

新車外しが安く手に入りますしね(定価は15万弱)。

883や1200のN純正の極悪な乗り心地もちょいとマシになります。

まぁオーリンズでも36mmピストンのモデルでインチ出てますので

予算があればそちらがお勧めです。


装着車両はこちら、おなじみのXL1200Lさんです。

こないだ完成形と言うたばかりですが(笑

もう少しリア下げた方が良いですよと悪魔的に囁いてしまいまして

新車から装着の純正11.5インチサスもヘタッていましたしね。

オーナー様もタイヤ交換の効果に感激しておられたので

どうせならもうちょっと走りを良くしてみましょうってなところです。

うんうん、良い姿勢になりました。


見た目が純正より太いですが、黒色なのでグッと引いて見えて差し引きゼロかと。

太いのはピストン径の大径化と窒素ガス封入の為でしょうね。

この長さでダンパー効かすとなるとこのくらいの太さが要ったのかなと。

ちなみにSHOWA製です。

このショック、ラバスポであればボルトオンで交換可能ですので

11インチのサスでもうちょい乗り心地改善されたい場合は

一度トライしてみても良いかと思います。


こちらも最近おなじみの80FXSさん。

NSG組み込みとキャブセッティング以降絶好調で楽しく乗ってもらっていますが

フロントのブレーキランプスイッチが壊れちゃったとの事。


どう見ても最近交換されたスイッチですが、この社外のスイッチは良く壊れます。

ので、色々テストしてウチでは左の金色のスイッチを使っています。

ベルリンガーにも使うスイッチですが

ショベルのブレーキランプスイッチは社外品だとストロークに問題があるんですね。

その辺はレバー側に逃げを作ったりストロークを規制してあげる事で解決しますが

社外品は壊れるという認識ではなく

社外品はポン付けだと壊れる可能性が高い

という認識で

部品を良く観察して適切な取り付け方法や

故障する原因を探る習慣をつける事で

旧車としては部品が豊富なハーレーを維持しやすくなると思います。

また、そういうスタンスで向き合う事も

楽しみのひとつになるんじゃないかなと。

何でもダメだダメだで省いていくと何も残らないけど

ダメの度合いを見て

どうしようもなくダメなのか、ダメだけど何とかなるのか

そういう視点で物事を見る事ができれば

これからもしばらくは楽しく旧車に乗れると個人的には思います。


まぁそんな事を宣っている私は80年代後期の

大して旧車じゃないただのポンコツに乗ってるワケですがね(笑

部品の無さでいけばハーレーより無いんじゃないかなぁ。

1号機も乗りたいんだけど、R1100をちょっと煮詰めたいところもあり

クソ暑い中で暇を見て走り込みたいと思っておる次第。

皆さまも暑さに負けず走りましょう

と、言いたいところですが

人にも旧車にも厳しい暑さですので

どうか皆さまご無理をなさらぬようご自愛くださいませ

ってな

ワケで

さらば!



2024年6月13日木曜日

XL1200L完成に至る。

 みなさまごきげんよう!

Blog更新頑張らなきゃと思いつつ6月になってしまいまして。

まぁ今時Blogなんて古いんだとは思います。

実際、私もInstagramにポコポコ投稿してるわけですし。

しかしながら、このBlogは今後も細々と続けていきたい所存ですので

数少ない読者の皆さま今後ともよろしくお願いいたします。


さて本日は4年前から継続して改造させていただいておりますXL1200Lさん。

現在のスタイルになって、最後はタイヤに気合を入れれば完璧ですねと述べておりましたが

今回車検のご依頼でいよいよタイヤ交換となりまして

このルックスですからタイヤは結構選択肢があり

BT46でも良いしコマンダー3やH50をお勧めしたのですが

オーナー様はクラシカルなパターンでできればグリップ するタイヤがいいですと。

うむ。

そうなると私のお気に入りのアレですね。


K300GP。

どうして最初からコレをお勧めしないのかと言いますと

やはり先に述べた3種のタイヤと比べるとライフが短いからなんですが

それと引き換えに得る一昔前のハイグリップバイアスの食い付きは絶大です。

特に元々装着されていたゲジゲジデザインのタイヤと比べれば

もうバイクが別物になっちゃったくらいちゃんと走るようになります。

このゲジゲジパターンのタイヤ、プロファイルこそ丸いですが

強烈に直進性が強く

猛烈にセルフステアを邪魔し

強烈に横方向への耐性がなく

猛烈にウェットグリップ が低くて

まぁ私的には全くお勧めしないタイヤです。

否定はしませんけどね。


リアタイヤはラバスポ純正サイズの150からスポーツスター 標準サイズの130に適正化。

リム幅変わってないですからね、ちゃんと走るなら130でヒラヒラが良い。

旋回性が良くなると、手の内にある感が爆上がりですから。

ホントに楽しくなりますよ。

そもそもタイヤなんて消耗品ですから、色んな銘柄を試してみるのも良いと思います。

私がファッション系タイヤを否定しないのも、どういうタイヤなのかを知ってるからです。

良くないのは、他の物を知りもせずに「これでいい」と勝手に納得する事です。

オートバイを操る楽しさを捨てても得る物がそれを上回るならばアリなんです。

私も2号機のリアタイヤはBFGのシルバータウン入れますから。

でもね、もしマトモなタイヤで一度も走った事がないなら

次のタイヤ交換でマトモなタイヤを入れてみてください。


タイヤひとつで世界が広がる事だけは断言できます。

実際、ウチでファッション系タイヤからマトモ系タイヤに履き替えて

ファッション系タイヤに戻られたお客様は

ゼロです。

ちなみにマトモ系タイヤを履いても意味の無い車体ディメンションの車両に関しては

もちろんマトモ系タイヤはお勧めしておりません。

意味の無い事してもお金と時間の無駄ですから。

ついでに言うと確固たる信念があるのであれば第三者がそれを曲げる必要は無いわけで

私は望まれた仕事を真摯にこなすのみです。


お車検ですので基本的な点検も実施します。

数年前までは所謂「通すだけ車検」も承っておりましたが

現在はきちんとした車検のみ受け付けております。


走行距離にもよりますが、やはり2年間走り回った車両は

それなりにメンテナンスしないといけない事が殆どと言うか

メンテナンスしないなんてあり得ないっていうノリのコンディションになります。

キャリパーだってこんなに汚れるわけですよ。


清掃するだけでもキャリパーシールに優しいですし

パッドの残量やブレーキフルードの状態など

当たり前ですがきちんと確認するのは大事です。


普通、ある日ふと気がついてブレーキ周りメンテしよう!

とはならないですよね。

一般的には変な音がしたりブレーキの効きが悪くなったり、ブレーキ引きずったり

つまりトラブルが出てからの整備になる。

でもそれは整備というより修理なんですよ。

修理しなくてよいように、良いコンディションを保つのが整備だと思うんですね。


プラグの焼けは2年前にリセッティングしただけあってバッチリ。

前回車検から8,000km走られているのでプラグは新品交換です。


そしてこちらの車両、ヘッドライト検査で光量が足りず不合格をもらいました。

よく見るとリフレクターが焼けて劣化しています。


レンズも妙に黄ばんで曇っていまして

そりゃ効率悪いわなってな話ですが


原因はこちらのハイワッテージバルブ。

オーナー様が球切れの際に交換されたそうです。

白っぽく光るので明るく見えますし、実際マトモな状態では明るいです。

しかし4.5インチのヘッドライトユニットにおいては

ハイワッテージバルブはお勧めできません。


カプラーが溶けてますね。

ハイワッテージバルブを組む場合は通常リレーをかましてやるのですが

小さなランプとなるとそれだけでは不十分なんです。


電気的な問題を解消しても、今度は熱の問題が付き纏うんですね。

レンズ内の容積が小さい4.5インチのヘッドライト では

高効率バルブの発熱を逃すに足りないんです。

ですので、ウチで4.5インチのヘッドライトで車検対応仕様にされた車両オーナー様は

バルブ交換の際は元々装着されていた物と同じバルブに交換願います。


で、無事に車検を終えてタイヤの皮剥きに。

実際、皮剥き自体はついでというかメインはロードテストですね。


タイヤ交換の効果は絶大でした。

当然の結果なのですが

やっぱりバイクはこうでないと!


それにしてもK300GP、思った以上にラバスポとの相性が良いです。

まぁ重たいスポーツスターに履いているので

バイアスだけどラジアルっぽく潰れるんでしょうね。

サーッと流して走って前後均等にサイドが余る。

これがリア150だとフロントを酷使しちゃうんですよね。


走りが良くなったのもそうですが

何よりルックスに説得力が伴ったのが喜ばしいです。

何せ今までフリスコスタイルなのにボバー系のタイヤでしたから。

今はフリスコという言葉が暴走してしまっていますが

フリスコって本来は「走り」のスタイルですから

当然タイヤのチョイスも大事になってくるんです。

ですからこういう説得力のあるセットアップにしていると

ホントに好きな人が見れば喜びます。

まぁオーナー様が喜んでくれればそれで良いのですが。


4年前のこの時はゲジゲジタイヤでも別に良かったんですよね。

フェンダーカットのご依頼のはずが大幅なスタイル変更となったワケですが

最初にフェンダーの変更チョイ上げ

メーターまわりのスッキリ化と

次にハンドル含めてフロントまわり

最後にタイヤと

非常に順序よく無駄なく改造を進めて頂きまして

順を追って進める改造のお手本のような賢いやり方ですね。


スタイル走りもバッチリで

今後はもう余計な事をする必要は無く

後はサスを煮詰めてみたりといった走りに関する事くらいですから

どんどんタイヤ減らしてくださいませ。

ありがとうございました。


ではさらば!




2022年5月28日土曜日

XL1200Lリニューアル。


みなさまごきげんようコウバ長です。


XL1200L作業完了です。

いやーカ恰好良くなりました( ´∀`)


フォーク+2インチロング化
ハンドル変更
マスターシリンダー&クラッチレバー変更
スロットルホルダー&ケーブル変更
ウインカー変更
スイッチ移設
インジケーターランプ移設
ヘッドライト変更
配線スッキリ処理
油圧スイッチ追加
ミラー変更


気関係はキャブレター分解清掃と24ヶ月点検諸々。

今回は部品の欠品や不良にホント泣かされました。

今手に入る物を使ってベストを尽くしました。


以前のリア周りの変更時に、次はフロントをと話していて

今回車検のタイミングで作業させて頂きまして。


一番最初の状態から


リア周りを変更してフロントちょい上げ。


そして今回の変更でシルエットは完成の域に達しまして。


後はオーナー様に気に入って頂けるかどうかですね。

「カッコ悪かったら全部やり直します!」と宣言しているだけに

正直ドキドキですが

こういう作業においては

ハンドルの高さやヘッドライトの位置、ケーブルやハーネスの取り回し

ブレーキホースの弛み具合とか、そういう事にどれだけ気を遣って手間をかけるか

それに尽きます。

そしてそういう事を車両を通して伝えられるかというのが

我々の勝負どころですね。


特にラバーマウントスポーツは匙加減が大事で

スポーツスター らしさを伸ばさなくてはいけない度合いは

リジスポより高いです。

多分毎度ココを見てくれている皆さんにとっては周知の事かと思いますが( ´∀`)


ビフォー

改造するのに恰好悪くなっては意味が無いし

乗り難くなっても意味が無い。

何の為に改造するのかって良くする為以外に理由なんて無いですからね( ´∀`)


アフター。

後はタイヤに気合が入ったらバッチリかと。

ハンドリングが激変します。

後はあれこれ変更したので京都で構造変更しまして

実走チェックしたらお渡しOKです。

まぁ恰好悪いって言われちゃうと全部やり直しですが( ´∀`)

そんなわけで来週は京都出張やらR1100の車検やらで

お外でのお仕事が多くなる雰囲気です。


ではさらば良い週末を!