2021年12月31日金曜日

ビラーゴ250 キャブ横出しとハンドル周りスッキリ②

 みなさまごきげんよう。

年末バタバタしておりまして予定の作業も遅れ気味っす。


さてハンドル周りスッキリ作業のビラーゴ250をザクザク進めていきます。


ネックから先に伸びるぶっとい配線の束は簡素化してシンプルに。

スイッチはこちらを使いまして、機能としては左右ウインカーとセルスターター。

ミリバー用としては新品で普通に手に入る部品の中では最もシンプルなスイッチですね。

欲を言えばヤマハのアレが私は一番好きだしシンプルなんですが

いかんせんお値段が結構するのとモノが少ないんですよね。


メーターやヘッドライト関係もお任せで全て揃えさせて頂きまして。

私の嗜好的には別なランプも考えていたんですが

乗られる時間帯は夜が多いと伺いましたのでH4バルブの明るいヤツをセレクトしまして。


だいぶスッキリしましたな。


メーターはPOSHの48mmでステーは錆にも強いステンレス製。

純正のトップブリッジのネジ穴を使って取り付け出来るように製作しまして。

こういった改造の場合は元ある穴を如何に活用するかも見せ所だと思います。

ディマースイッチはヘッドライトのハウジングに設ける事で配線をシンプルに。


クラッチケーブルは支給品のアジャスターですとケーブルの座りが悪いのと

ワイヤーのトラベル量が足りないので純正を加工してクリアしまして。

スロットルケーブルも純正加工でピッタリの長さに変更。

ヘッドライトのステーはオーナーが自作した物をそのまま使えるようにしてあります。

折角頑張って作ったんですから生かさないと勿体ないですからね。

そういう事も考慮したうえでヘッドライトの形状やサイズを選定しています。


ちなみに以前のヘッドライトやウインカーやメーターも

依頼を受けて部品持ち込みにて私が取り付けたものです。


今回は結果的にどうなるかを全て踏まえたうえで部品を選択し

車体に合わせて加工や調整をしていますので

ただ単に部品を取り付ける作業と

恰好良く纏めるために細かく手を入れる作業の違いが明確に現れていると思います。

部品交換と改造の違いってやつですね。


ウインカーはコストも考えてコレをココに移設しまして。

こういうのも固定方法や形状をしっかり考えれば余計なステーを使わずに

シンプルに取り付ける事が出来たりします。

そしてキャブを横出しにした事でポッカリ口を開けているエアクリーナーの穴は


そのままだと水やゴミが入りますし

なによりブサイクで仕方ないのできちんと蓋をしておきます。

鉄板を貼ってスムージングしちゃうというのも手なんですが

そこまで手間暇かけるのであればフレームを作り直した方が

費用対効果は圧倒的に高いので

今のレベルなら無駄なお金はかけずに蓋をしておくだけで十分かと。

私がキット製作者ならここの蓋は予め付属してあげますけどね。

誰も気にならないんでしょうか?


エアクリーナーは4発用の1発分で膝が当たらないように薄型の

尚且つセンターがオフセットした物を探して装着。

出幅が大きくなり過ぎちゃうと意味無いですからね。


そしてキャブに燃料を通したら燃料がホース付け根から滲み出しまして。


新品交換したホースがダメなのかと思ったらインレットから漏れていまして。


幸いこのトラブルはハーレー用のCVキャブでお馴染みですので


在庫していたインレットを圧入し直して修理完了っと。

たまたまキャブがCVKで在庫品が使えたから良かったですが

中古キャブって怖いでしょw


キャブはエアベントチューブをシンプルに整理してジェッティング変更

温水式キャブヒーターも綺麗サッパリ撤去して

ビロビロしたアイドルアジャスターも処理して

12枚も入っていたスーパートラップのディスクを適切に調整しましたらば

良い感じになりました。

ちなみに負圧ポンプは邪魔なので撤去しましたが

負圧コックは生かしてあるので燃料はリザーブまで使えます。

ビラーゴ250の負圧コックはやや特殊で

リザーブの経路がコック内にある一般的なタイプではなく

タンクから2の系統の配管でリザーブを取っているので

このようにキャブを換装する場合はダイヤフラムを加工して落下式にしたり

プライマリーでとりあえず燃料を落とすように誤魔化すと

リザーブが使えなくなっちゃうんですよ。

タンクから2系統の取り出しなのでインラインコックを入れるという手法も採れませんしね。


そして車体姿勢もリアを下げてフロントをチョイ上げしまして。

実走チェックしましたらお渡しオッケーになります。


車体姿勢を整えたので良い感じになりましたね( ´∀`)

今回はフロントセクション限定で

次は後ろ、真ん中ときて最後にペイントでフィニッシュという段階を踏んでいますので

まだ塗装していない部品なんかもありますが

やりかけの未完成全開な感じにはならないように配慮しております。


何より不動状態でしたからこれでひとまず気持ち良く乗れるワケで

次の段階に進むまで楽しく乗っておいてもらえれば幸いです。

ちょっと私事で色々ありまして年内のお渡しが叶いませんでしたが

乗ってもらうのが楽しみですね。



ではさらば!




2021年12月18日土曜日

やる事はいくらでもある。

 みなさまごきげんよう( ´∀`)

そろそろ塩カルが撒かれる時期でして

昨年1号機で走り回った結果、塩カルにより車体が猛烈に錆びまして

アレが撒かれると乾いていても粉塵みたいに車体に付着して

早朝の結露なんかで水分と結びついて強烈に酸化するようで

おまけに滑るときているので私的には始末が悪いです。

寒さ云々よりも塩カルのせいで走る気が起きませんですハイ。


んで私のR1100なんですが、キジマ製のグリップが装着されていまして。

コレが凸凹していてフィーリングが悪いんです。


純正新品はピシッとしていますね( ´∀`)

この純正グリップはスロットルコーンとラバーが一体の部品設定で

価格も結構します。


対して大した価格じゃないグリップはご覧の通りの波打ちっぷりで

原因はスロットルコーンに設けられた回り止めのリブなんですね。

これはハーレー用とかのスロットルコーンというかスリーブも同じです。


なので社外品のグリップに交換する際は回り止めのリブを全て削り落としまして。


さらにR1100純正の場合、ご覧のようにツバが付いていて

ココにグリップが引っかかる事ですっぽ抜けないようになっています。

おまけにエンド側にも突起を設けてあって、とにかくグリップが全く動かないように

どんだけ気ぃつかうねん!というノリで設計されています。

ので、社外品のグリップに交換するとご覧のように妙なツバがハミ出て

間抜けな状態になっていまいます。


ですのでさらにスロットルコーンを加工していきまして。

正直、こんなのマトモに請求するとスゲー金額になるので自分でやってくださいw

っつーか本来であればスロットルホルダーを交換して

さらにスイッチボックスも交換して、、というカスタム沼にハマるべきとこですが

私はハンドル周りは純正のままいじる気が無いので

貧乏臭く夜な夜な部品を削ってる次第です( ´∀`)


そしてインストールするのは我らがヨシムラ製のグリップラバーです🎶

以前は115mmのショートタイプしか無かったのですが

知らない間に121mmのロングタイプが発売されていて

そのサイズなら純正のハンドル周りにも使えるじゃねーか!

という事でヨシムラの思惑にまんまとハマっている私です。


グリップのパーテーションラインはスイッチボックスの割りに合わせて

控えめに入ってるヨシムラのロゴがカッケー🎶


ちなみにワイヤリング用の溝が予めモールドされているので

サーキットガチ勢の皆さんも安心ですね。

私はグリップボンド派ですが。

ホントは当時ヨシムラから出ていたTZグリップみたいなタイプが好きなんですけども。

多分今じゃレアモノでしょうね。


私は細めで硬めの握りが好きなのでスゲー具合が良いです( ´∀`)

なにより気になるところがスッキリして超絶満足です。

快適性で言えばロッシグリップも好きです。

あとやっぱり神戸グリップですよね。

グリップって常に接している部分なのにズボラな人が多いんですよ。

自分で交換できる筆頭なのに手間をかけないっていうのは勿体ないなって思うんですよね。


あと気になるのがサイドカバーの固定ボルトで


左右で違うのは左右から見られる事が無いのでどうでもイイですが

左右でレンチのサイズが違うのが鬱陶しく

特に左サイドカバーはリアサスの調整でよく外すので純正品を取り寄せまして


純正品はガイド機構もあるしプラスでもマイナスでも、現地でサッと取り外せる作りで

見た目云々以前に機能的に優れています。

ちなみにサイドカバー側のラバーは廃番になっていました。


さらについでに私は普段作業ツナギとかライダースでバイクに乗りますが

これらの衣服ってジッパーがちゃんとフラップで隠れるようになっているんですが

あまりの寒さにフライトジャケットを羽織って乗ると

タンクとジッパーが擦れて傷が入る事が判明しまして。

まぁ磨けばとれるんですが、目に入る度に残念な気持ちになっちゃうので


なるべく目立たないようにタンクパッドを貼り付けました( ´∀`)

タンクパッドもヨシムラのがあったハズなんですがいつの間にか無くなっていて

デイトナのSサイズの黒いのを注文した次第です。

タンクパッドみたいなブサイクなもん要らねぇよ派だったはずなんですが

どうも私はR1100に関しては溺愛しちゃってるようで

何もする必要が無いバイクを購入したはずが

結局細々いじくりまわすという結果になっており

あぁコレがオートバイ趣味ってやつなのかと感じ入っている次第です。


いや、何が言いたいのかっつーと


小さな事でも性根入れて取り組んだら楽しいよねと。


冬で乗れないとか寒くて乗りたくない時期ですが


出来ることはたくさんあるんだから、どうせならしっかり楽しみましょうってな事です。


単車はしゃぶり尽くしてナンボだぜ( ´∀`)


ではさらば!




2021年12月16日木曜日

どこまでいけばFinishかは乗り手次第。

 

みなさまごきげんよう( ´∀`)


フルカスタムのオートバイが3台。。。そりゃゴキゲンですわね。

ライト機は無事オーナーの元に戻りまして

サベトルーパーも輸送のアレンジをして頂きお渡しの準備へ。


最後の取り付け部品としてオーナー自作のエンブレムを装着しまして。

サベージやイントルーダーに使われていた、バー&シールドとスズキのロゴを組み合わせた

あのエンブレムは非常に秀逸でCoolな逸品でしたが

さらにオーナーのマインドが組み合わされてペンギンがあしらわれていて

こりゃ素敵なエンブレムです。


さらにはこの車両唯一の車種専用品ではないでしょうか

イージーライダース製のサベージ用フットペグを支給して頂き

私は純正のステップもよく出来ていると思っていましたが

適度な細さのコレ、確かにイイですね。


これで全てのピースが揃ったという事で、後は輸送を残すのみ。

オーナーの手元に届くのはクリスマスです。


と、言いつつ最後の最後までキャブをセッティングしていたんですけどね。

いかんせん単気筒650ccにEキャブというのはノウハウが全く無く

当然ネットなんかで探しても情報はありませんので。

キャブの性質上細かくスロットル開度毎の設定がし難いんですねEキャブは。

スロージェット ではなくインターミディエイトジェットである事からもわかりますが

スロットルワークにおいて気持ち良いポイントがセッティングによって

刻一刻と変化するんです。

今は私が私の道で私の乗り方で走って良いポイントになっていると思うのですが

後はオーナーに沼にハマってもらおうかと。


毎度毎度書いていますが、後はどう育てていくか。

どこでFinishとするかはオーナー次第。

私たち作り手はお手伝いしているに過ぎません。

製作中もワクワクドキドキと楽しめたと言ってもらえて、作り手冥利に尽きるのですが

これからが新たなスタートです。


きちんと望んだものになっているのか

楽しみでもあり不安でもあります。


長期間にわたり本当にありがとうございました。

そしてこれからもよろしくお願い致します( ´∀`)






2021年12月15日水曜日

ビラーゴ250 キャブ横出しとハンドル周りスッキリ①

 

みなさまごきげんよう( ´∀`)

愚息をはじめ甥っ子や姪っ子のクリスマスプレゼント選定に追われております。

所謂年末ですな。

アタシもクリスマスプレゼント欲しいっす。


さて入庫をずっと待ってもらっていた車両の作業を進めます。

3年ほど前に改造ベースとして販売したビラーゴ250です。


タンクを変えたりフェンダーを加工したり何やかんやオーナーの元でいじられていましたが

ハンドルの変更とキャブレターのサイド出しのご依頼で


この大腸みたいな配線をはじめごちゃごちゃしまくりの配線やケーブル類を

ご希望通りスッキリさせていきます。

配線やケーブルの加工と、自作でも出来なくもないですが

きちんとスッキリさせるのはそれなりに大変です。


ハンドルは支給ですがその他は全てお任せでやらせてもらいます。

こういったゴッソリ何かを変える際にパーツを持ち込まれる方がおられますが

使用するスイッチや電装系はじめケーブル類やマスターシリンダー、小物等は

全て関連性を持たせてパーツ選択する必要があり

正直それらはAmazonで全部揃うようなもんじゃありません。

たとえばマスターシリンダーを小型の物に変更するのであれば

マスターシリンダー径はキャリパーのピストンサイズを基に選定しなければなりませんし

スロットルホルダーを交換するのであれば

対応するケーブルのエンドは?巻き取り径は?

クラッチレバーをホルダーごと違うものに変更するのであれば

ケーブルのトラベルやアジャスターへの差し込み寸法は?

こういった事を全て絡め合わせて使う物や捨てる物を決めていかねばならず

そこには経験値や知識が生きてきます。

なので下手に部品を(安く)揃えても使い物にならねー

もしくは使えるようにするのに余計なコストがかかるという

本末転倒な結果になりかねないので注意が必要です。


ひとまずハーネスやホース、ケーブルの長さを決定する為に仮組みして

使用予定の電装に合わせて純正のハーネスを解析し

必要な配線を取り出しておきまして。


装着されていなかったマフラーの取り付け。

ちなみに私はスーパートラップ大好きです( ´∀`)

こちらmk中古入手品ですが転倒傷からして曲がり等あり

それらを修正しつつカラー等を追加して適切に取り付けまして。


割り出した必要パーツを注文して、届くまでの間に

キャブをサイド出しに変更していきます。

それに必要なキットは持ち込まれた物で、キャブも付属していましたので

サクサク進むと思いきや


ケーブルのホルダーがタンクに干渉しちゃって取り付けできませんで。

こういう合う、合わないの精査や加工可能かどうかの判断が流用改造の要です。


もうキャブを買い直したりしている時間が勿体無いのと

このキャブはケーブルホルダーこそ合いませんがチョークが直引きな事と

負圧が取り出せるので純正の負圧コックが生かせるというメリットも大きいので

ホルダーを短縮して純正ケーブルを加工する事でクリアする作戦に出まして。

ケーブルのトラベルや分解に必要なスペースを計算してホルダーを加工しましたら


何とかギリギリのスペースにて装着できるようになりました。

後はキャブヒーターやスロットルポジションセンサーの片付けや

エアベントチューブをスマートに処理すれば何とかなるでしょう。


グリップは大神戸のログワッフルを、スロットルスリーブを少し短くして装着。

ハンドル右側はきっちりスッキリしまして

スイッチ関係や電装系へと進みます( ´∀`)


ではさらば!