2022年12月24日土曜日

我単車いじり。

 

みなさまごきげんよう。

さてクリスマスイブですが雪が降ってきまして。

ホワイトクリスマスってヤツですが、

私ぁ昔からどうしてもクリスマス感が好きになれませんのです。

恐らくテンションがダダ上がりする音楽によってテンションがブチ上がるものの

周囲に溢れかえる仲睦まじげなカップル達を羨ましく思いつつ

それを妬みすぎて極度に落ち込むという若かりし頃の習慣のせいでしょう。


まぁソレはソレとして、R1100と車検がモロかぶりなので検査期間をズラすべく

春から冬眠状態の我が愛機ですが

実は停めているとクラッチケーブルから油が伝い漏れしていて

地面に池を作る始末でして。

コレはハーレー定番の

クラッチケーブルのカシメ部分からプライマリーオイルが漏れる現象なのですが

問題は漏れてるオイルが赤い

そして独特な甘い香り

おいコレMOTUL7100やんけ!

ってなワケでエンジンのクランクシャフトのとこのオイルシール

所謂スプロケットシャフトオイルシールが逝ってますね。。


自分の単車となると猛烈にメンドクセーですが

プライマリーケース内のトランスオイルは全てエンジンオイルと入れ替わっていまして

そんなに走ってないのにオイル全交換。。

あー勿体ねぇ。。


言うてもアレなんでサッサとオイルシール交換して組み戻しまして。

32年間よくもったもんです。

実際外した純正のオイルシールはかなりしっかりした作りでした。

今回はJAMESのシールを打ち込みましたが

こちらはホントよくあるオイルシールなので、耐久性は純正より低そうです。

知らんけど。


で、オイルシールを交換したのでエンジンオイルが漏れることは無くなりましたが

当然今度はプライマリーオイルが漏れてくるので

クラッチケーブルも対策しておきます。

もうココはAppleのライトニングケーブルの根元なみに弱いです。

よくカシメ部分にシリコンシーラントとか液体ガスケットを

頑張ってモリモリされている処置を見かけますが

カシメからの漏れは防水の熱収縮チューブでとりあえずはしのげます。

見た目も汚くなりませんしね。

まぁあくまで対処法ですから、それでも漏れてきたら新品に換えましょう。

その時に根本に予め対策しておけば良いですね。

あとね、アジャスターのところのゴムブーツね

コレ、ネジ部分が錆びるのを嫌ってタイラップで縛るという処置をたまに見ますが

特に下側を縛ってしまうと水捌けが悪くなって余計錆びます。

グリスを封入するパターンもあるかと思いますが

ベドベドになりますので

ブーツは解放にしてシリコンスプレーでも吹いておくのが良いですよ。

本来解放されているものを密閉するというのは思わぬ不具合を呼びます


でと。

大量に油が入手できたのでパーカライジングの部分をメンテしておきます。


まぁ歯ブラシでオイルを擦り込むだけですが。

ええ、スポークの一本一本までね

前後で80本ね


至る所にパーカライズドかましたので仕方ないですが

もうクロームパーツを磨く労力どころではないですw

まぁ錆びても油を入れてあげると生き返るのは有難いですけどね。


鉄の素地が錆びている箇所には汚れて真っ黒なチェーンルブを擦り込みます。

こういう錆びやすい車両に乗っていると

たとえドライであっても塩カルが撒かれた路面が如何にヤバいかよくわかります。

粉末化した塩が車体にまとわりついて

結露で湿って猛烈に錆びます。

え?水洗い?

コイツは水洗いしても錆びるんだよw

なので冬はもう乗らず、春になって塩カルが流れてから乗ろうと決意しました。

我慢できるのかは知らんけど


そしてそして、私はCVキャブ大好きっ子です。

大好きですがキャブサポートという名のペラペラの鉄板の曲げ物や

ネックレスの如くブラ下がるブリーザーホースが嫌すぎて

ブリーザー一体型のキャブサポート開発しました。

これで満足したいところですが

ダイヤフラムの黒いプラッチックのカバーがずっと好きではなかったんですね。

なのでアルミにしました。


CVはEキャブより出幅が少ないんですよ奥さん。

まぁ今走っているステージではCVの方が走りやすいってのも大きいですけどね。

Eキャブの全開領域を使うストレートが殆ど無いんですよね。

立ち上がり重視にセットするならそもそもEキャブである必要無いですし

CVのガバ開けしてる感(あくまでも「感」ですよ)はそれなりに気持ちEんです。


いやー金属感が増して統一感が出たので大満足でごわす。

って製作から8年にして飽きずにまだいじってるんですよね。

2号機を全然やってないので

過去の作品にしがみついてる感を醸し出しちゃってるかもですが。

良い意味で現在進行形なんだよなぁ。


他の部分と馴染んでくるのが楽しみ。。。

言うても既に塩カル撒かれてるので春までは乗れませんが( ´∀`)

ずっと部品だけ用意していて放置していたのでスッキリしました。



R1100も部品が溜まってきているのでボチボチ作業していくとします。

※仕事もちゃんとします

ではさらばでござる。




2022年12月18日日曜日

オフセット分割ライザー。

 みなさまごきげんよう!

いよいよ寒さがヤバくなってきましたね。

ちと試乗がキツくなってきました。


ところで私が原型を担当している大神戸共榮圏のオフセット分割ライザーですが

原型が破損したとの事でお預かりしまして(随分前に


よく見るとパリッとパテが剥離していたり、クラックも多数。。


色々調べましたら、鋳造に使う砂が含んでいる水分をパテが吸ってしまい

乾燥を繰り返すうちに縮んで割れてきてしまっているようで

砂型に使う砂や鋳造の手順をよく知らなかったのと

サフ仕上げのままだったのがよろしくなかったです。

この現象、板金途中でサフのままの自動車のボディでもよく起こります。

そして破損箇所をネチネチ補修していたのですが

やってもやってもキリが無い感じで

おまけに当時の自分がやった造形がどんどん気に入らなくなってきてしまい


パテというパテを完全に焼き落としまして。

と、言うのも引き算の美学を語っておきながら

私はパテで盛り盛り足し算していたわけで

パテでどうにかなると高を括っていたのが丸わかりでして。

今度は大きな隙間なんかは溶接埋めでパテを極力少なくして

1型、2型よりシャープな造形を目指します。

早い話しがイチからやり直します。


もーとにかく溶接で最低限必要な部位を埋めつつ盛っていきます。

形状というか意匠は変わりませんが

Rなどもパテ部分ではなく金属部分をベースにするので

全体的にふた皮くらい剥けたサイズ感になります。

部位にもよるけどコンマ5〜2.0mmはイケる。

さらにクランプ部分はソケットがガッチリかかる余裕を持たせつつ

クランプ力も上げるように工夫しました。


あとは盛って削って盛って削って、、、

パテともアルミとも違って非常に硬いワケですが

この硬さあってこそ鉄らしい造形になるんじゃないかなと。

いや、そりゃ楽できるなら楽な方が良いというのもひとつですが

あえて苦労するというのもやっぱ大事だなと。

当然時間ばっかりかかってしまうのですが

このライザーを最終型とすべく

引き続きひたすら削っていきます。

ってなわけでさらば。




2022年12月14日水曜日

こちらもようやくお届け。

 

みなさまごきげんよう。

いやはやもう年末チックになってきましたな。

年末は早じまいして工場の片付けを行う予定です。


さてFXSTCさんですが車検を受けたのが11月2日です。

後は走り込んでお渡し!

の予定でしたが、どうにも急に不調になられまして。

アイドリングが落ち着かなくなり、時々オーバーチョーク気味だったりと

振り出しに戻った感じになってしまいまして。

さらに車検前にはメインのブレーカーが落ちる事件発生。


ブレーカーが1つという仕様なので配線類を総当たりで調べていくと

ヘッドライトの配線がショートしているようですが

目視では全然断線箇所が見つからず、???となりましたが

エンジンハンガーに配線が挟まっていました。


プレスされてペッタンコです。


被覆を剥いてみると銅線が露出していました。

このくらいになると薄っぺらいビニールチューブを貫通して通電しちゃうんですね。


で、不調の原因を探りますが、疑わしきはキャブかと色々精査していきます。

で、組んだ時は何も考えずに元に戻したのですが、

SUキャブのチョーク(機能としてはエンリッチナーですが)の

アームのストッパーが曲げてあって戻りすぎてる状態でして。


本来は赤丸のところで止まらなきゃいけません。

この戻り具合、行き過ぎるとエンリッチナー経路に燃料が流れる構造です。

アームとストッパーの曲がりを修正しつつ

もう一度キャブは全バラしてチェック。


オーバーチョークという事でチョークまわりのOリングの品質が悪かったのかもしれないので

折角交換しましたが別の高品質なものに交換しまして。

燃料を吸い上げすぎないように設けられている小さな穴も念のため清掃。

ピストンなども再研磨してもうやる事ねーぜ!

って事で再度始動してみますが症状変わらず、、

この辺からドツボにハマりはじめまして。

次は点火系へ。


ガバナーはスプリングがそれぞれ違う物ですし

カムのヒールが摩耗していて随分多く開くようになっていまして。

ピックアップローターも必要以上に回ってしまう状態でした。


ポイントカバーのスタッドもよく見たら左右で長さが違う。

ちなみにこの部品、ショベルとエボで長さが違います。


この辺の部品はゴッソリ交換してリトライしますがダメ。


で、結局ダイナSを新品に交換


コイルとプラグコードも新品に交換して

点火時期再調整したら普通に元気になりまして。

結局いろんな部品が微妙に傷んでいるのが原因でした(キャブ全然関係なかった。。

と、記載すればそれだけですが

ひとつひとつ順番に見ていっているのでモノスゲー時間がかかってしまいました。

年数の経った点火系はゴッソリ新品が良いですね。

あとチェーンガードとベルトガードも製作させて頂きました( ´∀`)


後は7年間積もり積もった汚れなんかを綺麗に落として


キッチリ100km実走チェックしてからお届けさせて頂きました。

私がボンクラなばっかりに余計な時間がかかってしまい申し訳ない限りです。

遠方にもかかわらず御用命頂きありがとうございました( ´∀`)

さて。。。

この後SR500そしてショベル3台にソフテイル2台、FZ-1とドラッグスターが現在お待ちです。

以降のお預かりは早くとも2月〜となりますので

すぐ通る系の車検と軽作業を除いて重整備や改造に関してはこれまでと変わらず

早めのご予約をお願い致します。

お待たせしてしまい申し訳ないのですが、やはり同時作業は2台が限界ですので

その点ご理解頂きたくよろしくお願い申し上げます。



ではさらば!