2019年7月18日木曜日

メインハーネスレス。



みなさまごきげんよう。

フルカスタム進行中、、というより牛歩の歩みで微速前進中のサベージ650。


ペイントの打ち合わせと並行して外装の仕上げという事なのですが

これがいつになく難しく、決定打となるイメージが固まらない感じで

私としてはある程度決まっているのですが

オーナー氏とペインター、バイクのイメージ、ストーリーといった

非常に繊細な領域の話になっておりまして難航中です。

とは言っても私の仕事の遅さも一大要因で、これについては全力で改善する所存です。


さて、サイドカバーを切った貼ったして形状を変えましたシート下。


反対側も純正然にカバーを取り付けられるようにしましたら、

このサイドカバー内に電装系をまとめて配置するべく

整備性も考慮して設計していきます。

ここに収めなけれなならないのは

スターターリレーにデコンプタイマー、メインヒューズ、イグナイター

レギュレーターとイグニッションスイッチ。


全ての電装品がきちんとカプラーオンできて、尚且つ個々に取り外し可能な位置を出して

実際に操作してみて何かが邪魔になったり、カプラーが外せなかったりといった

整備性の悪さが露呈しないかチェックして最終決定しましたら

電装品はこのような配置となりました。


タイマーとリレー類、ヒューズはボックス内部に設置。


イグナイターは純正同様左サイドカバー内。


レギュレーターは冷却も考慮してボックス下の風が当たる部位に。

とにかく各部品の配置は何も無いところでの空中戦で

とにかく仮組み、確認、分解の繰り返しで

整備性が悪いと言われるスズキ車にかかわらず

オートバイを設計する人たちはホント大変ですね。


キーシリンダーはボックスから吊り下げ。

余談ですが、純正では色々な場所に電装品を隠して装着されていますが

こちらは全ての電装品がこのボックス内に収まっておりまして。

電装品は数カ所カプラーを外せば丸ごとゴッソリ外れるようになっていて

所謂メインハーネスとなる太い配線の束をあちこちに這わせずに済み

灯火類や充電関係の線がこちらに向かって入ってくるだけの

非常にシンプルなメインハーネスレス方式になっています。


キーシリンダーは純正を右側に配置しています。

これも汎用品なら固定も楽で良いのですが

タンクキャップも含めてオリジナルキーで全て作動するというのが気持ち良いので

敢えて純正キーシリンダーを使用しています。

尚、何故目立たない左側ではなく右側に設置するのかという事ですが

自身の1号機も同じく、例えばトラブル時にクラッチを握ったままキーオフしたい場合や

騒音を気にして目的地手前でエンジンを切って転がしたりする際に

右手でサッと操作できるのがメリットです。

実際私は右にイグニッションスイッチを配置していて良かったと思う機会が多いです。


因みにこちらのサイドカバー内はコレと言って何も入っていなくて単なるカバーです


こちらはイグナイターが入っております。

当然こちらも改造したフレームに合わせて色々加工しております。


次いで、フォワードコントロールのブラケットから生えている純正のスタンドですが

車高がかなり上がっている事もありこの位置ですとスタンドが非常に長くなり

邪魔なだけでなく跳ね上げたスタンドに弁慶の泣き所をシバかれたりするので

位置を変更しておきます。

スタンド自体は他車から流用した純正品です。

ブラケットは平板を溶接するだけでは、継続使用で溶接部が折れたり割れたりするので

フレームのパイプを巻く形で補強部材を絡めつつ、溶接距離を増やして

荷重をなるべく分散させるように装着します。


特にサベージはフレーム幅が狭いので、スタンドを少し外に出す意味でも

補強部材がちょうど良い仕事をしてくれている感じですね。

ちなみにスタンドをかけた際の傾きは、ハンドル逆切りでも駐車できるように

少し深めに設定してあります。

個人的にチョッパーはハンドル逆切り駐車がカッコええと思っておりますので。


そんなワケで、外装をペインターさんにお渡しするべく

全速前進にて残る作業を進めていきたいと思います。

否、進めます。

それではみなさまごきげんよう!