みなさまごきげんよう。
いや、広義のみなさまと言うより毎日このクソブログを見に来てくれている
マイノリティな狭義のみなさまごきげんよう!
単なる改造屋の記録なんですが最近修理とか調整とかお前何してんの?
って感じに捉えられがちなんですが
改造にはそういう事が大事なんですよ。
きちっと走れてビシッと整備されていてはじめてバリっと恰好良いわけですから。
ハリボテを作って遊んでるわけじゃないですからね。
ハリボテを作って遊んでるみたいな人もそりゃ居るとは思いますが。
求めるものが違うから、わからない奴にはわからない話です。
ってなワケでまたオートバイを修理しています。
オートバイと言うより輸送機器か。
先日レスキューしてきたJA10。
キックがおりないレベルでの焼き付きですが数日前に点検したばかりの車両。
異音もそれほどなく88,000km走行としてはまだ大丈夫という印象で
実際バラしても燃焼室の状態はこれまでの焼き付き車両と比べても良好ですし
リング類の固着も大した事無い。
オイルも規定量とは言いませんが入っている状態。
ですがお手本のような焼き付き具合で
はやい話が急にオイルの供給が絶たれた雰囲気で、疑わしきはオイルポンプです。
JA10の場合オイルポンプはカムチェーンガイドスプロケットでスピンドルを介して
クランクケースを貫き左から右へ駆動していまして。
このスプロケットの歯が磨滅してオイルポンプが駆動されなくなり
オイル供給が絶たれて焼き付くというケースが割とよくありますが
今回はこのスプロケットの金属部分とゴム部分が剥離してしまい
オイルポンプが駆動されなくなるというパターンでした。
新型のJA43(市販車としてはJA44)ではオイルポンプ駆動ギアが右側に新設され
このスプロケットはガイドローラーに入れ替わっている事からも
如何にこの部分のトラブルが多かったかを現していますね。
基本的にJA10とJA44は同じようなエンジンですが
JA10に比べてJA44はオイルスクリーンではなくオイルフィルターが新設されたりと
見えないところでかなり改善されているので、断然44がお勧めです。
まーカブも4月14日からモデルチェンジした新型が発売されますので
中古車が高騰している事もあって最新型を購入するのがよろしいと思います。
そんな事はさておき
今回のようなエンジンをぶっ壊したような事例が起きると
その責任がどこに(誰に)在るのかが問題視されます。
つまり、誰のせいで壊れたのか、あるいは誰が壊したのかという話で
現状を確認した人間はそれを問われます。
たとえばオイルを入れ忘れて運行したとか(実際ありました)オーバーレブさせたとかね。
でもこういうのは誰かを悪くするのは難しいんです。
今回の場合は経年劣化や構造上の問題もありますし
誰が悪いかと敢えて言うのであれば
みんなが悪いんじゃないかと。
もちろん私も含めて。
逆に誰も悪くないとは言えませんよね。
もしかしたら未然に防げたかもしれないコトが起きちゃってるんですから。
誰も悪くない状況っていうのはつまり何も起きない状況なんじゃないかなと。
話のスケールは全然違いますが世の中そういうもんじゃないのかなって
ぶっ壊れたエンジンを見て思う今日この頃です。
ではさらば!
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