2019年2月18日月曜日

XL883R。


みなさまごきげんよう。


今回はこちらの2002年式883Rのイメージチェンジ作業を承りまして

とは言えども、オーナー様より暖かくなってからの仕上がりでも良いと仰って頂いており

そのお言葉に甘えさせて頂き、長期入庫となっております。


元はこのような車両ですが既に色々と改造されておりまして


黒エンジンに合わせるように黒いパーツで構成されていて

ワークスカラーとのコントラストもよろしい感じですが

もうちょっと大人っぽく、尚且つ地味に他と違うというか

マニア好みな感じに外装チェンジすると共に、消耗品をリフレッシュしていきます。


この潤んだ瞳のようなLEDヘッドライトと、ビキニカウルは生かす方向で


先ず、キャブ周りの変更からいってみたいと思います。

RSDの大きなファンネルが張り出していますが


ブリーザー一体型のワンスロートキャブカバーキットに変更しまして。


純正のガソリンタンクは旧型のスポーツスタータンクに変更して

オールドスクールな物と現代的な物をミックスした

ちょっとマッチョな古いスポーツスターというテーマで進めていきます。

が、小ぶりなスポタンでは容量が少なく不安です。

と、なると幅の広いキングスポタンといきたいところですが


オーナー様はタンクとシートの繋がりを気にされておりましたので

横幅だけでなく長さも長い、

つまり小ぶりなスポタンを拡大した形状の95年式純正のタンクを用意しまして


このタンクは容量とスポタンならではの形状を併せ持っているので

今回のようなコンセプトにはバッチリな感じで

しかもデッドストックの新品でちょっと奮発しましたが

エボスポ好きだけがわかる仕様といったところです。


キャブカバーの張り出しがかなり減って

丸みが無くなったタンクと同じく角ばったキャブカバーがよく似合っております。


シートとの繋がりもだいぶ埋まりまして良い感じであります( ´∀`)


因みに、ネックにキーシリンダーが移動したモデルですと

タンクとコイルのクリアランスを稼ぐとキーシリンダーが干渉してしまいますが

シリンダーカバーを加工しましてギリギリまで前に寄せる事で

キーシリンダーの移設を行わずにタンク換装できまして

シリンダー移設でハーネスをいじらずに済むのでお財布に優しいです。


そして高年式スポーツは21インチホイールのモデルとフェンダーを共用する事から

19インチモデルはフェンダーとタイヤの隙間がデカくて気になりますので


純正フェンダーをチョップしまして脚を短くすると


フェンダーとタイヤのクリアランスがピチピチになって素敵です。

Chopperの場合はフェンダー自体装着しなかったりしますが

今回のようなスタイルの場合は

ここの隙間がピチピチの方が格好よろしいと思います( ´∀`)


テールランプはちょっと小型化したい事もあってデュオテールに変更しまして。

フェンダーにテールランプ用の大穴が空いている年式の場合

最小限の加工と溶接にて、ご覧のようにオリジナルペイントを焼いてしまわず

スマートに取り付ける事が可能です。

今回の場合はどうせ塗り替えてしまうのですが( ´∀`)

因みに、このテールランプは裏に凸部があるので

結構フェンダーを加工しなければならず、装着は意外と面倒だったりします。

どちらかと言うと、高年式よりテールランプ裏に大穴が開いていない年代の方が

製作物が無い分少しだけ楽な感じです。


さらに、ポジション関係も修正していきまして

ハンドルバーがオーナー様の体格に対して少し遠い感じで

走行時にお尻が後ろにズレると仰られておりました。

つまりちょっと前に座っているという事で、ハンドルを少し手前に引いてあげることで

安定した位置に乗車してもらおうという作戦です。

このハンドル、見た目は純正ハンドルですが、グリップ部分が手前に絞られている

キジマのXLXスタイルバーという製品で

純正スタイルを崩さずにポジション変更したい場合、非常に役立ちます( ´∀`)

長らくお待たせしてしまいオーナー様には大変申し訳ないのですが

暖かくなったら心機一転気持ちよく走って頂けるように作業を進めていきます。

それでは一先ずごきげんよう。