エンジンマウントやスイングアームのアイソレーターを交換しましたFXRですが
エンジンマウントがヘタってエンジン自体が下がる事で、
オイルホースが垂れ下がりフレームと接触してオイル漏れが発生しており
マウント関係同様30年以上交換されていないであろうオイルラインを一新します。
こちらは拾い物画像でFXRやFLTのミッションケースです。
ご覧のようにスイングアームピボットが一体式なのはもちろんですが
そのピボットの前の底面にオイルフィルターがあるのも特徴的で
補強のリブの上にホースニップルが2つ生えております。
して、ここはオイルタンクとセルモーターを取り外さなければアクセスできませんで
ホースのクランプ部分が劣化してオイル漏れを起こし、補強部にオイルに池が。
その池の底も綺麗にさらいましてホースを交換していきますが
非常に狭い空間であると共に
ルーティングを間違うとオイルタンクやセルモーターが収まらなくなったりして
初めての作業ですと結構泣きを見ます(見ましたw)。
しかしながら撤去したホース類はご覧のようにブヨブヨに劣化しておりまして
ちと大掛かりではありますが、精神衛生上も効果の高い作業です。
全てのラインを交換して、ミッションケースや車体底部のオイル汚れ等も清掃し
かなりこざっぱりしました。
因みにFXRやFLTはフレームのメンバーが凹型ですのでとても汚れが溜まりやすく
洗車等の際は是非とも底部の大掃除をお勧め致します。
定期的に入庫して頂く事のメリットとしてパーツの消耗を把握し易いというのがあり
今回は前回に減り気味でしたブレーキパッドが丁度使用限度に達しておりました。
分解前に清掃してピストンの揉み出し等済ませておきまして
傷んでいたブリーダープラグとキャップも交換します。
あの黒いキャップは意外と蔑ろにされがちですが
キャップ無しで放置しますと水や汚れが溜まり、錆びたり固着したりしますので
安いものですから定期的に交換しましょう( ´∀`)
パッドはSBSのシンタードで
ローターはXL1200Sのフローティングローターである事からの選択です。
オーガニックパッド等の安価なものよりお高いですが
重たいバイクですしきちんとしたローターにはこのくらいのパッドが丁度良く
当方ではこちらをお勧めしております。
ローターは純正のサンスターとか他ではラッセルやブレーキング等が間違いないです。
決してお安くはありませんが超高級なブレーキよりは安いですし
効きもマイルドでコントロール性も良くて費用対効果は高いと思います( ´∀`)
ついでに、安い鉄ローターの場合はオーガニックパッドくらいが丁度良く
街乗りオンリーでユルユル走るにはコレで十分ではあります。
が、ちょっとでも飛ばす人や雨の中走ったりする人にはお勧めしておりませんが。。
そしてスプロケットが摩耗しているのと、もう少しロングに振りたいとの事でしたが
このFXR、実は元々FXRTでしてスプロケットがFLTと同じく特殊になっており
ハブと一体型でベアリングもここに仕込まれていて困ったちゃんです。
アメリカでは中古のハブに新しいスプロケットを溶接してくれる業者があったり
まぁ方法は無くも無いのですが今後の事も考えましてホイールを換装しました。
これにより普通のFXR用のスプロケットが使えるようになりまして
今回は46Tを選択。
スプロケットボルトも新品交換です( ´∀`)
ついでと言ってはナンですが、当方では分解時にブレーキローターの洗浄を実施していて
パッドカスですとか表面に付着した汚れを綺麗に落として脱脂するという
まぁ大して意味も無さげな作業に手を汚したりしていますが
見た目的にも気持ち良いですし、やらないよりは断然良いかなと思っています。
リアホイールまわりが変わったのでFXRT感がほぼ無くなった感じです( ´∀`)
さらに今回はフロントエンドの変更も承っておりまして
元々の4ポッドキャリパーとダブルディスクは継続使用されたいという事で
つまりXL883Rのフォークが適合となるのですが
使用するフォークが883Rは883Rでも25mmアクスルに変更された年式のものでしたので
ミスミエンジニアリング製のアクスルシャフトを使って9キャストが使えるようにしまして
ミスミエンジニアリングといえば削り出しパーツでハイテックなイメージでしたが
梱包がモノタロウの箱だったり納品書が手書きだったりと
なんだかモノスゲー親近感を覚える仕様で素直に親近感を覚えました( ´∀`)
そして新たなフォークは2インチオーバーのフロントちょい上げにてセットアップ。
ハンドルは支給品に交換、ブレーキホース新規製作とETCの移動と
その他諸々の作業をこなしていきましてリフレッシュとイメチェン完了です。
フロントちょい上げでバンク角が増大し
マウント類の交換でエンジンとフレームの一体感が増しまして
以前はユルユルだったにもかかわらず別段悪くも感じませんでしたが
この「ユルさ」というのは結構曲者で
段々となれていってしまいますので気付きにくいですね。
特にゴム関係の交換は剛性や外観も含めて本来の姿を取り戻す事になり
色々な意味で効果が高いと思います。
私は修理屋さんじゃなくてチョッパー屋さんですが
バイクに関するご相談は色々お応え出来る事もあるかと思いますので
お気軽にご相談くださいませ。
それではごきげんよう!
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