2017年2月6日月曜日

シフト不良そしてミッションブロー。


みなさまごきげんよう♪


10月末に納車させて頂きましたコウバチョッパーライトですが

3速からシフトダウンできなくなるという症状で再度お預かりとなりまして

走り込み時には何の不具合も無く走れたおりましたが、お渡し後に症状が出てしまいました。

お預かりして静止状態でシフトしてみたところ、全速ともシフト可能でしたので

きちんと調整、確認したはずとは思いつつ先ずは自分を疑っていく事とします。


状況からしてレリーズ関係を疑いレリーズベアリングのチェック。


さして問題はありませんでしたが念の為NTN7200に交換しておきまして。


チャイナ製のクラッチシェルベアリングにガタを感じましたので


こちらも日本製に打ち換えておきます。


クラッチシェルには段付き磨耗が生じていましたので許容範囲内で研磨。

シフト不良の原因はここにありと一旦結論付けました。


段付き磨耗に関しては、現在安価で手に入るフリクションプレートは

スライド部分が薄いのでシェルへの打撃が大きいと考えてスライド部に厚みのあるものに交換。


一通り組みなおして無事にシフトも復活しましたので走り込みスタート。

1号機の代わりに買い物や散歩とカブの如く100kmほど走らせておりましたが・・・・

無事に直ってこれでお渡しできるかと思いました矢先、また3速からのシフトダウンが不可能になり

こうなればレリーズ関係ではなくシフター関連、もしくはミッション自体の不具合しかありません。


シフター関連と言えども4速の場合ミッションを抜くしか無いのですが

スプロケットナットが全く緩みませんで

メインシャフトを傷つけないように細心の注意をはらいながらナットを破壊しました。

ナットとスプロケットの接触面に段差が出来るほどに強トルクで締め付けられておりまして

残念ながら嫌な予感しかしないいつものパターンに突入です。


アクセスカバー取り外しスロットには傷がありますので明らかに一度ミッションを開けていますね。


スロットをこじりアクセスカバーをスライドさせましたところ、コロリと二つの金属片が。

どう見てもドグ部分ですね。


4速スポーツあるあるですがメインシャフト2速ギアのドグが破損。

これはメインシャフト3速ギアと噛み合う部分ですので納得といえば納得です。

破片や破断面を見てもわかるように、これはギア自体の強度不足によるものです。

とはいえ他にも気になる部分がちょこちょこありますので

トランスミッション全体を分解して各部検証していきたいと思います。


不幸中の幸いと言いますか、ともすればミッションロックに陥る可能性の高いトラブルです。

オーナー様乗車時や試乗、走り込み時に破片の噛み込みが無かったのは何よりですが

ひとつの側面としてヒューマンエラー的な事も見えてきます。

何にせよきちんと直してあげなければなりませんね。


それではみなさまごきげんよう。