みなさまごきげんよう。
さて本日のお題はハーネスの引き直しです。
ショートしてハーネスが燃えた事もあるという車両ですが
点火系含めて不安な箇所があるのでハーネスを全て引き直して
調子を取り戻す為の下地を作っていきます。
チョッパーの場合配線がシンプルなので、
ハーネスを引くだけなら早い話が誰にでも出来るレベルです。
要は始動に必要なイグニッション関係
走行に必要な灯火類と、充電系の、電気が必要な箇所を電気的に繋げればOKなのですが
その中で適材適所な配線の選択やレイアウト、安全対策を如何に施すかが
ハーネス製作の見せ所となります。
誰かが見るような事は無い箇所ですし、費用もかかりますが
配線がキチンとした車両は何よりオーナーが気持ち良いものです。
キックオンリーの車両なので、スターターリレーの系統が必要無いですから
サーキットブレーカーは3個設置する事とします。
社外のオイルタンクでスペースが無いのでステーを製作して
サーキットブレーカーを設置。
1つはメイン電源で残る2つがそれぞれイグニッションとアクセサリーですね。
このように系統分けしておく事で、トラブルシューティングがしやすくなると共に
トラブルが出た際にも何とか自走で帰れるように応急処置できたりしますので
バッ直で30Aのブレーカー1個みたいなハーネスデザインより数段信頼性が向上します。
ハーネスは適度な遊びが必要ですが、
長さの設定は実際に部品や配線を組んでは戻しを繰り返して
ルーティングと最終的な長さを決定していき、どのハーネスを纏めるのか
どこで分岐するのかを綿密に設計していきます。
長さと纏める系統が決まったら被覆を施して端子を取り付けていきまして。
ハーレーで多用される丸端子と、一般的なギボシ端子は
トラブル防止の為にかしめた後に半田を流してすっぽ抜けを防止し
端部を収縮チューブで絶縁するという作業を徹底します。
今回はウインカーリレーも超小型のICリレーを採用してシンプル化しております。
バッテリープラス端子もビニールテープなどではなく、キチンと絶縁カバーです。
ブレーカーがこの位置だと端子を外す際に工具なんかがフレームに接触して
ショートする可能性もありますが
そもそも電装系を弄るのにバッテリーの端子も外さねぇのかよって話です。
ちなみにブレーカーのターミナル部分は絶縁の為のキャップを装着してあるので
走行中にシートに触れてショートみたいな事はありません。
元のハーネスはフレームメインチューブを這わせてありましたが
ネック周りをスッキリさせる為に全て車体底部を這わせるように取り回し
ハンドルストッパーで配線を挟んでショートするトラブルも回避しつつ
見た目もスッキリな仕様としました(´∀`)
私個人の考え方としては、錆止めと配線にはきっちりコストをかけておいた方が
長い目で見て安心という事もあり
このようなご依頼が時々ある事を嬉しく思う次第です。
とは言え、不調の改善にはまだやる事がありますので
そちらを進めていきたいと思います。
ではさらば!
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