みなさまいかがお過ごしでしょうかコウバ長でございます。
さてタンク加工の続きでして。
ピタピタに作った底板のパネルを点付け溶接にて固定したわけですが。
実際のところ、隙間があっても溶加棒を入れていけば隙間は埋める事ができますので
そこまでピタピタに作らなくても良いと言えば良いような気がしますが
隙間を埋める分だけ入熱が多くなりますし、歪みも出やすくなってしまい
尚且つ、後々の研磨等を考えるとここでの手間は省けません。
少しずつ全周溶接していきますが、ぴったりに作ってありますと
溶加棒無しで母材同士を溶かして接合する、共付けという手法が可能になりまして
タンクのクラックなどのトラブル原因は、裏波が出ていなかったり
溶け込みが甘い状態で表面仕上げの為にビードを研磨して
接合部分の肉厚や強度が不足することによって起こる場合が殆どです。
薄板ですので溶け落ちてしまう恐怖もあって溶け込みが甘くなりがちですが
そこはシールドガスを使っているわけですがかガッツリ溶かして大丈夫です。
ここでパネル同士に隙間があると厄介なのでしっかり擦り合わせておくということです。
ビードは綺麗に研磨した方が製作段階は綺麗に見えますが
私は強度の事もありあまり研磨しないようにしています。
底板に関しては特に、パテの事も考えると底面にビードを盛り上げておいて
側面の張り出しをなるべくおさえるようにしていたりもしまして
結構気をつかう作業です( ´∀`)
全周溶接を終えましたら素地調整をしまして防錆プライマーを吹き付け
形状を整える為にアルミパテを盛っていきます。
この、ナロースポタンで下側の張り出しを抑えたスタイルは
タンクサイドの面構成が非常にややこしくなっていまして。
前側が絞り込まれているわけですが、
後ろ側は形状的に絞り込めませんから。。
要は前から後ろにかけて、サイドのパネルは捻れるように繋がっていきます。
ので、パテ打ちの回数も必然的に多くなりまして超大変ですw
こちら側はコックを横出しにしている関係で更に難しく。
平面の中にこういった出っ張りがあるだけで、面を繋ぐのに大変苦労を強いられまして
今回このタンクで1番難しかったのはこのコック部分の処理でした( ´∀`)
大体のパテ研ぎが終了しましたら一発サフを入れましてラインを確認し。
細かい面修正や拾いパテ等の処理を終えましたら
今度は仕上げのサフを入れていきます。
1度目のサフでペーパーの目消しと小さな巣穴を埋めて800番まで研いでありまして
今度はペイントの下地になるように希釈率なんかを調整して塗っていきます。
これにてお渡し準備完了って感じです( ´∀`)
エンドのカットはフレームとモールディングで繋げる為に斜めになっていますが
下側が張り出していないナローなスポーツスタータンクはやっぱりスタイリッシュです。
それはストレッチタンクであっても同じ事でして
膨大な手間がかかるだけの価値は十二分にあると思います( ´∀`)
今回はマウントも底板とツライチのフラッシュマウントで
後ろ側のマウントもタンク埋め込みになっており、非常に凝った作りになっています。
こういったタンク製作はとても時間がかかりまして
納期はサフまで仕上げでおよそ2ヶ月です。
オーダー頂く際はお早めにお願い致します♪
と、まだもう一つお預かりしておりますタンクがありますので
今度はそちらの加工を進めていきたいと思います( ´∀`)
ではさらば!
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