みなさまごきげんよう。
さて4月で新年度スタートですね。
まったく少し前までは年度末で忙しかったというのに
間髪入れずに年度初めで忙しいって一体何なんだこのループは。
いや、ループじゃなくワープか。
まぁそんな事はどうでも良いですがオーナー様が決まった88XLH鉄仮面。
3月19日に改造車検通してきまして。
決裁は早くにおりていたのですが、3月の定番的に予約がパンパン。。
大幅に予定が遅れてしまいました。
で、原動機載せ替え(CFMからCEM)はもちろんですが
宣言通りこの姿のまま何ひとつ変更する事なく検査に合格する事ができました。
奥行きが少なくなるようにライトケースを加工して納めた
ヘッドライトのバルブもPH7のまま光軸、光量ともクリア。
これまで車検はH4が絶対と思っていましたが、PH7で通せるとなると幅が広がります。
と、まぁ検査に受かったのは良きことですが
検査合格は公道を走るお許しを得たに過ぎず
ただのスタート地点でしかありません。
そりゃね、予備検渡しにしてオーナー様に登録だけしてもらえば楽だし効率良いです。
ですが全バラにして組み立て直した改造車でいきなり走り出すのはリスキーですし
こういう改造車は必ず何かしら初期トラブルや調整箇所が出てくるものです。
まぁ改造車に限らず中古車もそうなんですけどね。
何度でも言いますが、車検を通す事自体は簡単なんです。
とりあえず保安基準に適合してれば良いワケで、最低限の検査でしかない。
だから特に改造車やレストア車はキチンとナンバー付けてロードテストしないと
後でとんでもない事になっちゃったりするんです。
まぁロードテストしてても何かが起きたりはするんですけどね。
で、実際にロードテストに出てみると思いの外不具合が出なくてですね。
最初は10kmを4本、20kmを3本で100km走ったら負荷かけて曲げていく計画でしたが
最初の10km時点でシフターのポジション変更とリアサスのプリロード増し
あと膝にイグニッションキーが当たりそうなので位置変更しただけで
全く不具合なく調子良く走ってしまい拍子抜けです。
あ、そうそうオーナー様は外回りにも使われるという事なので
服が汚れてはいけないと思いチェーンガードを追加しておきました。
以前は「そんなモン要らん!」って考えでしたが
私もこういう気遣いができるようになったのかと思うと感慨深いものがありますな。
で、もうタラタラ走っててもしょうがないかって事で距離縛りもヤメにして
いつものホームコースでテストしていく事にしました。
自分で言うのもナンですが、このバイク本当に乗りやすいです。
と、言うのも一般的なスポーツスターと違ってシート位置を限界まで前に寄せてるんですね。
そしてバックステップを組む事で、所謂一般的なバイクに近いステップ位置になってる。
なのでステップをきっちり踏んでステップ加重が容易なのと
肘がしっかり曲がって余裕があるのでポジションもキツくない。
エボスポーツのシートやステップの位置って加重し難いんですよね。
だからニーグリップバーを装着すると支点ができてステップを踏みやすくなる。
まぁガニ股でバイク乗る勢にはわからない話でしょうが(毒
私ね、意外と真面目にバイク作ってるんです。
35ダブルディスクも必要十分によく効きます。
フロントだけで止めようとする向きには物足りないかもしれませんが
コントロールするという面ではこのフロントブレーキでも何の問題もありませんし
その為にリアは2000年代の純正対向4ポットキャリパーをぶっ込んでます。
そして敢えての鉄ローターにオーガニックパッドでもあります。
流石サスに関しては特にリア、これはオーリンズとか
純正のプレミアムライドなんかを入れるともっと良くなりそうな感触ですね。
Egに関してはミッション含めて元気いっぱいです。
点火はダイナSとNSGの組み合わせで、マフラーは触媒タイプのインナーバッフルを入れて
排気はおさえ気味、キャブもMJのみ変更ですが3速オートマ走法がやりやすい。
ドラッグパイプにローパスバッフルでひたすらブン回す仕様の1号機と比べて
出てくるトルクは同じでも引き出すポイントが違うと言うか
暴力的なフィーリングが上手く躾られてるなという印象。
NSGにおいてはアイアン含めたXL系についてもう少し研究していきたいですね。
何にせよ、やっぱり走り込んでいくとバイクに生命感が出てきます。
これはどこかで止まるものではなく、走り続ければ走り続けるほどに強くなっていく。
10年も走り込めばなんとも言えない雰囲気を醸し出してくるでしょう。
もちろんそれはオーナーの楽しみなわけですが
作り手がその下準備はしっかりやっておかないとですね。
よく勘違いされるんですが、私は走り込み好きじゃありません。
人様のバイクで常に音や匂い、振動や挙動に気を遣いながら走り続けるわけですから。
コケちゃった、壊しちゃったじゃお話にならない。
納期は遅れるしガソリン代は自分もちだし、時間だってそれなりにかかる。
普通に考えれば楽しくも何ともない作業です。
それでも走らなきゃ見えない事があって、それが見つかるからやる。
これだけやっても後悔する事すらあるのに、でも走り込むのは
やっぱり
走って知っていきたいからなんですよね。
人の為は自分の為っていうかね
このバイクを知ってもらう為にこのくらいの準備は必要だなと。
置き物じゃないから。
バイクは走っていないと生きていけないから。
すべては走らせてもらう為。
ってなワケで
もう少し走り込んで、オーナー様ご要望のETCを取り付けて納車アレンジへと進みます。
ではさらば!
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