2023年3月31日金曜日

ショベルFXRエンジン降ろし。

 みなさまごきげんよう。

いやいやなんかものすごく時間が経ったような気がするのですが

無事に確定申告も終えまして、ひと段落かと思いきや

郵政車両の点検等で全く作業が遅れております。

不思議なもので、やらなきゃいけない事が多すぎると

時間って長く感じるものですね。

流れていくのはあっという間なのに。

まぁそういうのを「生き急ぐ」と言うらしいのですが

私の場合ネガチブな要素の方が多いので

時には立ち止まりたいと思う今日この頃です。

言うても待って頂いている皆さん的には

さっさとせーや!

ですよね(汁

私自身もスッキリすべくがんばります( ´ ▽ ` )


で、だいぶ前の話ですが

かれこれ8年?9年?調子を見させて頂いているショベルFXRさん。

バイパス走行中にタペット音発生で救急搬送されて参りまして。

状況からしてどういう事か大体想像がつくのですが、チェックしてみます。


フロントバンクインテーク側タペットが下がり切る時の

カンッという音ですね。

これはアレが潰れてる証拠です。


タペットローラー。

基本的に動いている時に壊れるワケですからたまったもんじゃないワケで

尚且つ今回は交通量も多く逃げ場が無いバイパスであった事も不運でしたね。


粉砕にまで至っていないのは

壊れてから乗り手が無理させなかった証拠かと。


しかしローラーがこれだけ毟れてしまうと


当然カムにもダメージが。

コレ、タペットローラーだけ打ち替えたり

タペット丸ごと交換したりすれば

何となく動くようになりますが

オーナー氏はそういうコトが解っておられる方なので

写真を見た瞬間にO/Hを決意されまして。

幸いなことに私はエンジン組めませんが

オーナー氏はエンジンを組める人なので

エンジンを降ろしていきます。

ベースガスケットからのオイル漏れもありましたし

時期といえば時期だったですね。


ショベルFXRの場合インナープライマリーの固定が

裏からも2箇所なので普通のショベルに慣れていると戸惑います。

この辺にロックタブではなくワイヤーロックを多用しているのはオリジナル通りですね。

それにしてもちょっと汚れ気味なプライマリー内部です。


この車両のクラッチまわりをバラすのは初めてですが

スラッジこそ溜まっていますがまぁこんなモノです。


汚れていますがスタッドには段付きもなく良好ですね。


しかしコンペンセーターナットがどうにも緩まず苦労しました。

よくあるパターンとしてはネジロックの塗り過ぎですが

いくらトーチで炙っても手応え無しです。


まぁ何とか緩めるのが私の仕事なので

実際緩めましたが


コンペンセーターナットはカバーと一緒に回りながら緩んできました。


どうやらナットとカバーが一体化してしまっていたようですが


本来ココに入るはずの、プライマリーチェーンのアライメント調整用のシムを

コンペンセーターナットの根本に間違って挿入し

コンペンセーターにシバかれまくってシムが変形し

ナットとカバーをかしめてしまったようです。

まぁ軸径は同じですので分からんでもないですが

ずっとプライマリーチェーンのアライメントは狂ったままだったって事です。


そんなこんなで2日がかりでエンジンを降ろしまして

エンジンはオーバーホール

私はプライマリー周りの洗浄や再セッティングと

オーナー氏と二人三脚で修理していきたいと思います。

ではさらば!