みなさまごきげんよう(*゚∀゚*)
1号機のために耐フェード性に優れたメタリカのパッドを購入したのに
全然組む時間が無いコウバ長です。
さて作業は81FXS。
ハーネスをフルに引き直しまして。
このゴミ溜めみたいなシート下から格段にスッキリしました。
サーキットブレーカーはいつも通り3個設置でイグニッションとアクセサリーで系統分け。
基本的に灯火類は別系統にしていますがテールだけは別で常時点灯するようになっています。
これはたとえば灯火類のショートで全ての灯火が全滅した時に、
尾灯だけは点灯を続けるわけです。
夜間の灯火類ダウンという状況で、尾灯は消えないという事の大切さは
そういうトラブルに遭った事が無ければわからないと思います。
路上でのトラブル時に危険が迫ってくるのは後ろからが多いんですよ。
逆にイグニッションがダウンしてもブレーキを握ればブレーキランプが点灯するんです。
さらには、3個ブレーカーがあるワケですから、ダメな回路を見つけたら
他所から最低限の電源を供給してあげられるし
ブレーカーの故障であれば、他のブレーカーを使って復帰させる事ができる。
あってはならない事ですし、あってほしくない事ですが
トラブルの事を常に考えるというのは大事な事だと考えています。
配線はハンドル中通しですが、ハンドルの中を通しにくいからといって
こんな髪の毛みたいな細い線を使ってはいけません。
実際燃えてますし。
信号線ならコレで良いんですが、流れる電流に応じたスケア数のワイヤーを使わないと
配線なんて簡単に熱をもって燃えます。
ハーネスの引き直しというと実際高額なメンテナンスですが
ブレーカーやメインヒューズ1個で後は線を繋いでいくだけというのはただ結線しただけです。
必要に応じた機能や安全策、綺麗な取り回しや配線を傷めない取り回しに被覆
トラブルシューティングのし易さ、そしてトラブルからの復帰のし易さ。
そして故障現場での応急処置の可否を考慮して
結構な時間と材料費、工夫が束ねられているのがハーネスです。
イチから再構築するわけですから当然なんですが
こういう事が気持ちよく乗るという事にも繋がるんですよね。
不安は気持ち悪いですから(*´ω`*)
メーターはリアドライブからフロントドライブに戻して
安物メーターをギア比の違ったギアで駆動するという方式とは決別。
このメーターは機械式ですがパルス設定は電気的に行えるので
使用しているホイールやタイヤサイズに応じて極めて正確な設定が可能です。
さらにはオドに加えてトリップも2つ付いていて便利です。
この手のメーターはエンジン近くに配置すると故障しやすい事もあって
視認性も含めてフォーククランプがお勧めかと思いますね。
ちなみにメーターは目立たない左側だろと突っ込んだ貴方は偉いですが
FXはドライブユニットが右側なので
無理に反対に持っていってタイヤでケーブルを傷めるのが嫌なので
大人しく右にメーターを付けてます。
もちろん左に取り付ける事も可能ですが
結構色々加工が要って費用が嵩みますので
ここは費用対効果です。
個人的にベストなのは完全に電気式のメーターでリアからパルス拾うやり方です。
自身の車両はそうしてますからね。
言うてもエンジンハンガーにマウントしちゃってますが(*゚∀゚*)
ハンドルまわりもガタガタのスロットルにビロビロのケーブル
そして溶解したグリップを全部一新しまして。
グリップは神戸グリップ2型縦溝。
私はコレが好きですね。
なんて言うかな、TZグリップに近いです。
だけど7年使っても全然擦り減らない。
以前はグリップは擦り切れてきちゃって消耗品だったんですけどね。
まぁグリップが擦り減る前に劣化してボロボロ(というかネチョネチョ)な人が多い昨今ですが
もっと言えばグリップがボロくなる前に乗らなくなっちゃうとかね。
んでリアブレーキは新品キャリパーを投入しましたがフィールが悪すぎる。
原因はメーターをリアドライブにする為に
アクスル内部構成パーツを適当に削った事によるものです。
そのガタ2mm。
この差異ってアクスルシャフトを締め上げちゃうとスイングアームが縮んで潰れるんです。
元々のバナナキャリパーがガタガタだったからわかりにくかったワケですが
キャリパーがしっかりするとこういうのが効いてきます。
だからアクスルを規定トルクで締めるとローターとキャリパーの位置が合わない。
そうすると微妙に引き摺ったブレーキになる。
メーターをフロントドライブに直したのもこれが理由です。
キャリパーピストンの戻り量って基本的にキャリパーシールの「たわみ」なんです。
1ミリとか2ミリという数値はごく小さいと思われるかもしれませんが
この世界ではものすごく大きな数値なんです。
だからキャリパーの固定にもシムリングを使ってきちんとセンターを出す。
そういうアライメントというものは無形ですが
フィーリングには絶大な影響を与える。
知識や技術は関係なく人間が一番感じられるのがフィーリングなんです。
だから良いフィールを得るために色々と手をかける。
それを疎かにするような事はしたくない。
そしてリア周りをいじっていてふとチェーンのジョイントが目に入りましたが
どう考えてもおかしいですね。
このクリップは630チェーン用で、実際のチェーンサイズは530。
これ、走行中に外れたらどうなるでしょうね。
自身の被害としては暴れたチェーンが絡まってリアロックするかもしれないし
チェーンにビンタされてクランクケースが割れるかもしれません。
後続車は外れたチェーンが飛んでくるわけですよね。
どうですかね。
そもそもクリップジョイントというのは私自身あまり好きじゃないです。
自身の車両も全てカシメジョイントですし。
ただ、サイズ違いのクリップを入れるというのはどんな理由があろうとおかしい。
ご覧になられている皆さんも私が重箱の隅を突ついているようでイラつくかと思いますが
良くする=ダメ探しなんですよ。
私の仕事もどこかでダメだコリャと叱られる部分もあると思います。
その時の依頼主の予算がとか
その時できる範囲で何とかしたというのは十分にわかりますが
絶対にやっちゃいけない事はやっちゃダメだろと。
いくら予算がなかろうが設備がなかろうが
命に関わるようなトコに手を抜くのはダメだろうと。
ミッションが固定されていない
チェーンがきちんと繋がっていない
ブレーキが正常に作動しない
ステムが締めつけられていない。
適当に片付けてお安く仕上がって本当にコレで良いんですか?っていう話です。
組み手も乗り手も。
そしてその家族も。
さらには道ゆく人々
そしてその道ゆく人々の家族も。
走るってのはそういうコトなんじゃないのかと。
まぁ相変わらず言いたい放題ですが
イイんですそれで。人間そうそう変わりませんから
わからないヤツにわかってもらおうとも思いません。
で、クラッチを分解清掃したりキャブを調整したり
シートを固定するためにフレームを加工したりサイレンサーを固定したり
まぁそれはそれはあちこちいじりましたらば。
こんな感じです(´∀`*)
リアフェンダーとタイヤの隙間が大きめだと思われるかもしれませんが
乗り手は中々のウェイトですので。
外観は好き好きですかね。
しかし写真で見てもわかるように全体がユルい。
実際あちこちユルユルだったわけですが。
そういうのは立ち姿に表れます。
写真でもかなりバリッとしたかなと。
この車両の場合
前後タイヤ交換
ミッション固定、アライメント調整
リアブレーキキャリパー新品交換
リアブレーキディアクローター交換
キャリパートルクロッド固定方法修正
キャリパーアライメント補正
リアアクスルシャフト構成部品再設定
フロントブレーキキャリパーO/H
フロントブレーキパッド交換
フロントディスクローター清掃
前後ブレーキフルード交換
ステム調整
メータードライブユニット交換
スピードメーター交換
バッテリー交換
ハーネス全引き直し
操作系スイッチ全交換
フロントブレーキランプスイッチ交換
ヘッドライト交換
リアビューミラー左右取り付け
オイルタンク洗浄
スロットルホルダー交換
スロットルケーブル交換
ハンドルグリップ交換
フューエルコック交換
フューエルフィルター装着
フューエルホース交換
ホースクリップ交換
送り側オイルホース交換
リアサスペンション交換
フロントフォークセッティング変更
リアフェンダー変更、加工
フェンダーマウント製作
クラッチ分解清掃
ロッカークラッチ修正
キャブレター調整
マフラーサイレンサー交換
サイレンサーマウント製作
シート変更
シートマウント作製
外装塗装剥離、防錆処理
オールペイント
前後ホイール塗装剥離
ジョッキーシフトシフター製作
キックスタンドストッパー加工取り付け
エンジンオイル交換
ミッションオイル交換
車検整備
構造変更検査
と、言う具合の作業内容になっています。
ここんトコ毎度お馴染みの重量測定は実測220kg。
FXSノーマルの280kgに対して60kgの減量ですが
今回は別に軽さは意識していません。
それでも60kgもの減量というのは、元が如何に重いかを表していますね。
私の1号機で30kg減の200kg
サベージ650が22kg減で150kg。
このFXSの220kgはGSX-R1100と同じ重さです。
もちろん重心は全然違いますけどね。
でもノーマルのエボスポーツより10kg軽くて1340ccのトルクですよ。
軽い車両をさらに軽くするのは大変ですが、
元が重い車両は軽量化がテキメンに効いてきます。
しかも減量するのは主に上モノで、マスが勝手に集中化する。
人はそれっぽい改造車を指してチョッパーチョッパー言いますが、本質はコレです。
軽くする事で運動性能もブレーキ性能も上がる。
考え方はHOT RODなんです。
見た目なんか二の次でひたすら性能を追求した結果、機能美を得るのがレーサーならば
見た目も考えながら走れるセットアップをしていくのがChopperであると私は認識しています。
そこで生まれる機能美もまたありますし。
これだけの作業をこなしてもまだスタート地点。
走らせて何が不満か、何に満足か。
これからも走らせて育てていかなきゃならない。
終わりは無い。
終わりが無いからイヤになる人もいるかもしれませんが
終わりが無いからこそ、こんなにハマれるんだっていう人もいる。
何を求めるかで見え方は全然違ってくるんですよね。
いつまでこういうコトが出来るかわからない今だからこそ
どう乗るか、どう作るかは考えていきたいなって思う今日このごろなんです。
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