2022年10月26日水曜日

距離浅の恐怖。

 みなさまごきげんよす。

私ですコウバ長です。


比較的新しめのメイト90ですが走行5000kmほどで入手したという車両。

ガソリンタンクは錆まみれで交換されたそうですがエンジン焼き付きで入庫です。

バリバリの新聞屋さん仕様というか新聞屋さんのバイクですが( ´∀`)


走行距離が浅いのになぜ焼き付き?

答えはバルブステムシールの硬化によるオイル下がりの放置です。


距離が浅い=程度が良いというのは確かですが

燃料タンクが錆び錆びになるほどの放置車となるとゴム関係の硬化は必至。


特にエンジン関係のシール類は熱が入らないとどんどん硬化していきます。


ですので低走行距離である事に安心していると足元をすくわれる事も。


販売時は当然エンジンがかかるようにしてあって

実用とは程遠いレベルではありますが試乗して決めると思いますが

どれほどの整備が実施されていえうか、どこまで見極めるかが勝負どころです。


エンジン内部は見えませんので難しい話ですよね。

ですので走行距離から推測するわけですが

距離が浅い=程度が良いとは限らないのが難しいところで

メンテナンスされ続けて距離が浅井だけなのか

単に放置されていただけなのかで結果は正反対になるとも言えます。

エンジンは腰上をO/Hしましたが、いまいち調子悪し。


キャブを見てみれば長期放置車両であった事は明らかで

しかもO/H作業というか清掃がイマイチなのは見ればわかります。


スロジェットにはゴミが付着していますし


フロートチャンバー内も汚い。

こういう長期放置から適当に清掃されたキャブはマトモに作動しないです。


フロートチャンバーにはチョークに関係するスタータージェットが備えられていますが

コレがバッチリ詰まっています。

本来はここから燃料を吸い上げる事でチョークやエンリッチナーを作動させますが

詰まっていれば当然始動に必要な燃料の供給が絶たれてしまいます。


ですが始動させる事自体は可能なんです。

アイドリング上げてパイロットスクリューで誤魔化せばイイわけですよ。

キャブ清掃済みと謳っているのに外観が汚い場合はほぼこんな状態だと思ってください。

いちばん清掃しやすい外観が汚いっていうのはそういう事なんです。

徹底的にやってない。

いちばん簡単な外観すら疎かにするレベルで作業が行われているという事です。

そもそもキャブなんてゴミの混入を避けるためにバラす前にガワをまず綺麗にするんですよ。

中古車購入の際に目をつけるポイントをよく訊かれますが

私が見るのはメーターの距離とかではなくそういうところです。

走行距離はひとつの目安ですが

絶対的な判断基準は

愛情の痕跡です。

バイクブームで中古車も高騰中。

メルカリやヤフオクで中古車を購入するひとも多いと思いますが

目の付け所を誤ると往生しまっせ!

ってな話です。


ではさらばよ!