みなさまごきげんよす。
さて7年の眠りから目覚めるべく’90FLSTC90さん。
色々メンテしてエンジンは安定してかかるようになりましたが、
アイドリングが五月蠅い。
ガラガラガラガラ、、
ご依頼にはありませんでしたが、追加作業にてこちらも修理します。
原因は簡単で、クラッチのフリクションプレートのガタですね。
コレはいくら調整しても直りません。
インナープライマリー改のベアリングサポート。
本来のご依頼であったメインシャフト周辺のオイルシールをまず交換しまして。
クワッドシールの交換も勿論忘れずに。
クッタクタのチェーンも交換。
メードインジャパンのシールチェーンです。
シールチェーンの何が良いってチェーン表面の綺麗に保てる事です。
ところでトルクも車重もあるのにハブダンパーを持たないハーレーの場合、
チェーンの寿命が一般的なオートバイより短いです。
まぁだから進化の過程でベルトドライブになったんですが。
なのでチェーンは確かな品質のものをしっかりメンテナンスして使うべきです。
もうね、バイクの部品でケチって良かった事は一度たりとも無いですよ。
油ギトギトも解消されて綺麗サッパリですね。
ご存知の通り90年式なのでメインシャフトはスプライン。
それまでのテーパーシャフトと違ってプーラーが要らないので楽なんですが
グリスで張り付いていて結局プーラー使いました。
ちなみにBDLのこのタイプは4速の5スタッドや3スタッド用の穴がいっぱいあいた奴が
少し工夫すれば使えますですよ。
で、ガタガタの原因はフリクションプレートのこの部分の摩耗で
新品と比べるとご覧の通り。
アルミなので弱いんですよね。
しかしながら、BDLとしてはクラッチシェルに段付きが出来るよりも
プレートが減った方が良いと考えている感じで
アルミなのは放熱のこともあるでしょうが深い事情がありそうですよね。
まぁ一般的なクラッチシェルと違ってBDLの場合、段付きになるのはクラッチドグで
12本あるこのドグも交換可能になっていて非常によく考えられています。
1番の消耗品であるフリクションプレートをヒューズにしているわけですね。
しかしBDLとしても耐久性には疑問があったのか
現行のフリクションプレートはドグに噛み合う部分が倍になっています。
これによってフリクションプレートは倍使えるようになるわけですね。
摩耗したプレートは磨材の厚みがまだ十分ある事から
恐らくドグ部の寿命の方が圧倒的に短いんじゃないかと。
まぁ乗り方にもよりますけどね。
このクラッチ自体はメンテナンスもよく考えられていますが
特に半クラが多いというか長かったり高いギアで無理に走らせたり
はたまたジャダーを放置していたりすると寿命が一気に縮まります。
良い品なので定期的にメンテナンスして長く使いたいですね。
やかましいガラガラ音も解消しまして音的にも随分スッキリしました。
駆動系が終わりましてお次はフロントセクションの作業に進みます。
そいではさらば!
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