2022年9月22日木曜日

ガタガタの74スプリンガーを修理す。

 みなさまごきげんよっす!

コウバ長です。

長年の眠りから叩き起こされつつある90FLSTC。

リアエンド、エンジン周りに駆動系と作業を進めてフロントエンドへ移行します。

今回はブレーキシャックルのピボットのガタの修理も承っておりましたが。


ガタを確認してみますとシャックルだけでなく

リアレッグのロッカーのピボットがガタガタと動いていまして。

ロッカースタッドが前後で逆に組んであるのも気になります。


そしてステムもガタガタ。

ホントうちに入ってくる改造車はコレ多いです。


リアレッグのボルト穴は0.6mm削れて拡大されてしまっていて

コレをどうしたものかと考えて色々方策を練ったりしましたが

そもそもパイプを潰しただけの部材なので、ロッカースタッドをきちんと固定して

ロッカーが全てスムーズに動くようになればココへの負荷は大きくないと判断し

一度キチンと組み直してみる事とします。


と、言うのもロッカーが調整されていなくて全然動いてなかったんですね。

ロッカーが動かないので路面から受けた衝撃は全てピボットへ逃げてゆき

想定以上の負荷がかかったという事です。

ロッカースタッドには腐食痕がありますが、動いていないので当然こうなります。


このスタッドが生えたヤツは本来リアレッグ側に装着されますが

本来入る大きなスペーサーではなく数枚のワッシャーを重ねてあります。

この構成だとグリスがどんどん外へ出てきてしまいます。


スタッドとブッシュを交換しようと思いましたが

寸法を測ると摩耗は見られず

まぁ動いていないので当然ですが、、

ホーニングと研磨で何とか再生していきまして。


仮組みして一旦調整しておきます。

前側のデカい6角は特に調整が微妙で、車体に全て組まれた状態だと調整不可能です。

ココはスプリンガーにとって肝心要の調整部分なので

面倒でも負荷を抜いて単体で調整しなければなりません。


ステムは見慣れないコーンナットが、、、


ダイスですね。

こんなモノで締めていて適切にプリロードをかけられるワケもなく。

これはちゃんとテーパーベアリング用のコーンナットに交換するとします。


油っ気の無いロアーベアリング。

上下ともベアリング、レースを打ち替えます。


赤茶色に錆びてしまったスプリングは油を入れてしっとりさせておきます。

せっかくフォーク全バラしていますので( ´∀`)


一旦仮組みして、弾き出した必要パーツが揃うまでしばし待ちです。

スプリンガーは単純構造ですが、それだけにきちんとした組み上げと

適切なメンテナンスを要する部品ですので

車検毎にチェックするくらいが丁度良いですね。

フロントエンドを組み終えたらレッツ車検です!


ではさらば!