みなさまごきげんよう( ´∀`)
さて今回はラバーマウントスポーツで、リアフェンダーをカットしてほしいというご依頼。
ストラットも切っちゃいたいとの事。
理由としてはタンクをハイマウントにしてハンドルも交換して
残っている純正フェンダーのせいでうしろまわりが重たいと。
確かに、後方まで回り込んで垂れているフェンダーをスッキリさせたいところですね。
色が白ということもあり膨張して見えますが、この膨張色が曲者で
白いフェンダーを短くすると、長さが詰まってよりずんぐりしてしまいます。
おまけにカットして行き場を失ったテールランプやナンバーもマウントせねばならず
取って付けたようなランプやナンバーマウントですと
振動が激しくてナンバーが割れたり、テールランプ球が切れやすくなったりと
それなりのデメリットも出てきます。
そこでフェンダーにランプ類が埋め込まれる形のフェンダーへの交換をご提案させていただき
スタイル的にチョッパースタイルなので、フリスコフェンダーか
キャストホイール履きな事もあってトラッカーシートも面白いですよと。
検討頂いた結果、今回はフリスコフェンダーでいく事になりました(´∀`)
個人的にはトラッカーシートもお勧めですし
ショートフェンダーにテールやナンバーをスマートにマウントするのもアリなんですが
まぁ好きなんですよフリスコフェンダー( ´∀`)
※塗装作業は前頁にてご紹介しております
シートもスリムなシングルのコブラシートに変更しまして。
あ、因みにラバスポのシートは04以降であれば互換性があるっぽいですが
07〜09だけはフェンダー上にモジュールが乗っかっているので互換性が無く、
この辺の適合にはご注意です。
さらに今回のメニューとしてお尻をキュッとさせるべくフロントをチョイ上げします。
タイミング良くフォークオイルが漏れ出した事もあって
インナーチューブを交換しつつオーバーホールしていきます。
39フォークはメッキのカバーがついていますが、中身はこのようになっておりまして
毎度書いていますがあのカバーは頻繁に外して清掃したりチェックしたりする習慣がない限り
水分や汚れが溜まってトラブルを招きますのでお勧めできません。
中はサビサビなんです。
コレ、クリップが錆びてるんじゃなくてアウターレースが錆びていまして
太っちゃってたり崩壊してたりするので抜くのも大変です。
今回はダンパーチューブのボルトも固着しており緩みませんで
ボルトの頭を飛ばしてダンパーチューブを摘出。
このボルトはオイル漏れを嫌ってか強トルクで締め付けられている事が多いです。
ボルトが緩まなかったり、六角穴をナメてしまった場合はこのように分解しますが
上手くやらないとボトムケースを傷めてしまい再起不能になるのでご注意。
クリアが劣化してガビガビしているボトムケースは磨いておきます。
因みにボトムケースのお磨きはオプションですので、必要であればお申し付けください。
飾りのカバーは無しにしてダストブーツのみで組み上げます( ´∀`)
ちなみに、あのカバーが無いとオイル漏れの発見も早くなります。
今回はインナーチューブが長くなった分、キックスタンドも変更しました。
そして時々動かなくなるサイドマウントの純正メーター。
コレの内部を修理するのは時間もお金もかかりますので
48パイのメーターをフォークマウントで。
スポーツスターのメーターは電気式になってずいぶん経ちますが
ラバーマウントになってからは車速信号の取り出しが従来とは違って
センサーから一旦モジュールに入ってメーターに出てくるようになっていますので
ちょっと作業は面倒ですがモジュールに入る前のパルス線を使う必要があります。
その為、エレクトロタップを使ってしまいがちですがトラブルの元ですので
私は確実な接続と防水性に優れたホットメルトチューブを使っています。
さらに追加作業で、あると便利なインジケーターを移設していきますが
普通のパイロットランプは耐久性に難ありですので
純正のインジケーターを使用できるように製作していきまして。
こんな感じに接合しまして
視認性はちょっと悪いですがエンジン横に配置。
これで左サイドが普通にスッキリしました( ´∀`)
摩耗限度に達していたブレーキパッドも交換。
いつもの事ですが交換するのはシンタードパッドです。
安いパッドと比べると高いですが、そもそも純正の指定がシンタードですので
アップデートでも何でもなく適切な選択という事です。
ちなみにオーガニックとかのパッドだと安いですが、早い話が性能としてはダウンします。
タイヤ同様に、そんなに激しい走りはしないからというのはよく聞きますが
逆にそんなに激しい走りをしないからこそ、定められた性能を維持する必要があるんです。
まぁそんな感じでブレーキホースも長いものに変更したら作業完了です( ´∀`)
フェンダーの変更とフロントのチョイ上げで、間延びした感じが払拭されまして。
元の状態と比べて頂くとわかりやすいのですが
スポーツスター はそもそも視点の重心位置が前寄りにあるので前をスッキリさせると
必然的に後ろが長くみえてしまう特徴があります。
後ろを短くしつつ、前を少し上げてあげる事で視点の重心位置が真ん中へ寄ってくるので
結果的にまとまり感が出てくるというわけですね。
この見え方の移り変わりは私がバイクをいじる上で大事にしている部分であり
スポーツスター を丸裸にして前を上げたり後ろを下げたり
日がな眺めていじってを繰り返してきた、つまり1号機を造った際に得たものでもあります。
求めすぎるとフレームに手を入れる必要が出てきたりしますが
そこら辺の匙加減もまた大事ですね。
まぁイチイチ説明するような事でもないんですが(´∀`)
私が「一部分だけを刹那的にいじっても効果が薄い」と言う裏付けでもあります。
っつーかフリスコフェンダーかっこエエっすね🎶
ラバーマウントスポーツはサイドカバーが設けられて流麗なスタイルになった反面
車体幅が広がったり改造がし難くなったりといったネガを抱えていますので
ヘビーな改造を行うベースとしてはちょっと難しい車種です。
ですからこういったサラッとした、スポーツスターから逸脱しない改造がスマートかと。
リジッドマウントもラバーマウントも、それぞれエボスポーツの愉しみというか
それぞれの長所を生かしていじっていくのがよろしいですね。
これにてお渡しオッケーです。
ウチでよくやっているフロントチョイ上げですが、見た目のバランス補正だけでなく
乗り味も荷重がリア寄りになってよりスポーツスターらしいものになります。
上げ具合は車両のスタイルやリアショックの長さと、スタンドの具合が絡んでくるので
ケースバイケースで2〜4インチのロング化をしています。
走りを損なわないギリギリのラインですとか、結構攻めれる仕様ですとか
色んなパターンがありますので気になる方はお気軽にご相談くださいませ🎶
それではさらば生かねばならぬ。
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