2021年2月15日月曜日

フォークオーバーホールとチョイ上げ。

 みなさまごきげんよう(´∀`)


本日は98年式の883で、フロントフォークのリフレッシュです。


オーナー様の記憶の限りO/H経験は無いとの事で、フォークオイルの漏れこそありませんが

当然、フォークはヘタってブワブワですので

フォークのオーバーホールついでにウチでは定番作業化しているチョイ上げを実施します。


純正の飾りカバーの上からフォークブーツが被せてあるという構成でしたが

ダストシールはご覧のような状態で錆びています。

何度でも言いますがあのメッキのカバーは単なる飾りであって、

頻繁に取り外して整備しない場合は水や汚れを溜める原因になります。


オイルシールもこのような状態。


左側は駐車時に傾く事もあってさらに酷いですね。


ダストシールが付いていないと思ったらメッキのカバーと同化していました。


フォークオイルは意外と綺麗ですがスラッジがてんこ盛りです。


スライダーブッシュも流石に随分減っていますね。


ブッシュ関係、Oリングやパッキン類は全て交換して

内部も完全に洗浄あいてドライ状態にしましたらば

ちょいロングの新品インナーチューブをインストールしまして。


錆がうつって汚くなっているフォークアウターを綺麗にしたら

新しいブッシュとリテーナー、シールにクリップを交換。

フォークオイル注入、エア抜きをしてスプリングカラーを入れてフォークは完成です。


車高が上がりますので純正を曲げてショート化されていたキックスタンドは

スタンダード長の新品に交換。

スタンドは長さによる傾き具合の補正だけでなく

ご覧のように平たい部分がきちんと接地するように設定しておく事で

土の上など地盤の悪い場所での安定性が確保できるので

不用意な転倒を防ぐ意味合いもあります。


元々リアショックは短いものが入っていて車体姿勢は水平でしたが


チョイ上げでフロントがチョイ上がりまして。

フォークブーツもメッキのカバーも撤去してスッキリ仕上げです。


ディメンション的にも予め少しリア荷重になるので乗りやすくなり

特にフロントブレーキがプアなこの年式のXLの場合

あのブレーキでフロントをグイグイ入れて曲げるのは結構なウデが要りますが

リアに予め荷重が移っている事でケツから曲がるようになるので

普通に乗りやすくなります。


スタイル的にも往年のスポーツスターらしいスタイルになるので私は好きです。

因みに車高が低い状態だと、エボスポーツの場合サイドスタンドが擦るのは勿論ですが

それよりもサイドスタンドのスプリングを引っ掛けているフックが削れますので

ある日突然サイドスタンドがブラーンと垂れ下がって危険な事になります。

車高短スポーツのオーナー様は是非ともここをチェックしてください。


毎度同じ事を書きますが、フォークがシャンとした事でブレーキもきちんと効くようになり

より安心して走れるようになったと思います。

どんな改造車でも、サスとタイヤ、ブレーキあってこそのオートバイですので

乗り味に不満や疑問がある方はお気軽にご相談ください。

レース屋みたいな事は無理ですが、改造屋なりのご回答はせきるかと思います( ´∀`)


それではごきげんよう!