2018年5月14日月曜日

タンク加工底面斜めストレッチ①


みなさまご機嫌麗しゅうコウバ長でございます。

前回猛烈に長い記事を書いてしまいまして

あんな長い記事よりもFOR SALE記事のリンクをちゃんと貼っておく事の方が

よっぽど大切じゃないかと考え直した今日この頃です。

http://radjalopy.blogspot.jp/2018/05/for-sale-1988xlh883.html

ので、88XLH鉄仮面オファー熱烈にお待ちしております。


さて本日はこれまたタンク加工でして、これまた現車無しにて頑張るパターンです。

よって細かい指示書を添付して頂き、タンクにも色々とマーキングして頂いております。


モノはコフィンタンクですが、メニューは下方向へのストレッチと

コックバングの取り付け、給油キャップの位置変更と

トンネル作り直し、底板張り替えといった具合で

要はガワ以外作り直しとなります。


ご依頼頂いた際にお伺いするのをスッカリ忘れておりましたが

タンク内はコーティングが施されておりまして。

コーティング剤は溶接時に邪魔になるうえに

溶接の熱が入り元のコーティングの密着も悪くなるので剥離する必要があり

残念ながら工賃アップとなってしまいます。

今回のように底板も剥がすようであれば剥離できますが、

燃料漏れ修理や部分加工などタンクを切開しないパターンの場合

コーティングが施されているタンクへの施工は基本的にお断りしております。


フランジ溶接されていますのでフランジ部分を8mmカットして底板を外します。


底板にはこのように、コーティング剤のの溜まりがあったりと

施工をお断りする理由の1つでもあります。

ついでに記載しますれば、ラッカー系缶スプレーで塗装されているパターンも

ディスクパッドに溶けた塗料が絡みついて剥離が面倒ですので

お断りはしませんが割増料金になります( ´∀`)

私は基本剥離剤の類は使いませんのでご承知くださいませ。


して先ずはタンクキャップの移動という事で、受けの部分を綺麗に取り去りました。


そして円形部分にピッタリはまるピースを切り出しまして。


綺麗サッパリ埋めてしまいます。

わざわざ四角く切らずに円形にしているのは

溶接距離をなるべく短く済ませるためでして。


と、言うのも支給された大神戸製鋳物タンクキャップのバングは

削り出しでしっかりと厚みのあるものですので

板厚が1mmというペラペラのタンク外板に溶接しなければならず

熱歪みを嫌っての事です。


タンクキャップは指示通りの角度にて溶接していますが

「とっくり」のようにならないように出来る限り沈めて溶接してあります。


次いで下部をストレッチする為にサイド部分を最小限剥離しまして。

中々な厚みのパテが入っていますが、

これは基準面として残しておきまして、これぐらい余裕があると

少しは歪みに対する恐怖が和らぐかななどと思いつつ

板厚はやっぱりペラペラですのでこりゃ大変です( ´∀`)


そして今度は延長部分を切り出していきますが

今回のご依頼は前方で30mm、後方で10mmと前後で高さが違う為

切ったフランジ分の8mmを追加して

30mmを守る部分と10mmを守る部分を前後に取っておきまして

間は暫定的にまっすぐ繋いだ状態でまずはタンクに溶接していきます。

因みに延長部分は1.6mmに板厚を増しておりまして

新規製作するトンネルと底板も同様にガッチリ補強して仕上げていきます。


薄板に対して1.5倍の厚みの板を溶接するワケですが、まずは点付けで固定していきまして

こういった場合も例の如くいかにピッタリ擦り合わせが出来ているかが勝負です。


して、定電圧にて点付けを連続させつつ裏波を出して溶接していきます。

この状態で、前後それぞれ30mmと10mm延長されていますが

タンク外周に沿わせるとご覧のように下っ腹が出っ張ったように垂れてしまいます。

先に残しておいた30mmと10mmは、前後のパネルになる部分だったと言うわけで

トンネルを製作して底面がはっきりと決まってから

側面パネルをビシッと整形してあげる事で

前後高さの違う斜めストレッチをキメてやろうというのが今回の作戦でして

ところがトンネルの方も前側を5mm高くとのご指定ですので

斜めと斜めの辻褄合わせ中々難儀しそうですね。

次回はトンネルの製作から完成まで一気にいきたいと思います( ´∀`)


それではさらば♪